第13話 深谷先輩リターンズ
深谷先輩はどこかに行ってしまったので、俺はうずくまっている泡瀬に、声をかけてさっさと学校に向かうことにした。
…ヨウはうん、なんかどっか行った。
「どこも行ってねぇわ! この縄を解いてくれ桔平! 俺たち親友だろ?」
「さっき、その親友にバリカン持って近づいて来たのどこの誰だっけ?」
「…そ、そんな奴いたのか? けしからんな」
「全く、本当にな」
「…」
「何か言うことは?」
「ごめん! 許してくれ。この通り」
そう言ってヨウが頭を下げる。はぁ、ノリが良いのは良いことだが…ノリすぎるのがダメなところだな全く。これだからヨウは、
「しょうがない」
「あぁ、早速解いてくれるか」
「泡瀬、早く学校行くぞ」
「私がなんでいっしょに行くのよ!?」
「なんでって…心配だからだが?」
「っっ!!///」
何故か泡瀬はまた、顔を赤くしてしまったがこれ以上俺を待たせるのも悪いと思ったのか、少し顔をうつむかせながらもついてくる。
普段の泡瀬ならともかく、最近の泡瀬はおかしいし、朝は弱そうなので心配なのだ。
そうして、俺と泡瀬は少し早歩きで、学校へと______。
「いやいやいやいや、待って! なんで、解放してくれないの? さっきの流れ完全に解放してくれる流れだったじゃん。お前が心の中で「やれやれ」感だして、ヨウはしょうがない奴だって言って解放してくれる流れだったじゃん! そして、俺の前でラブラブ、米米してんじゃねぇぞ!? ぶっ飛ばされたいの?」
「ラブラブ、米米…なんのことだ?」
「俺のその他のセリフ無視してんじゃねぇええ。その話はどうでもいいから解放してくれって話だよ」
「ごめん無理。正直、解放してもいいけど…解放しない方が楽しそうだし。ヨウ、自力で頑張れ! ウサギさんの次くらいに応援してる」
「鬼! 悪魔! 桔平! あと、お前の中でウサギをどのくらい応援してるか分からないからそう言われても分かんねぇよ」
「「桔平」は別に悪口じゃないから。…じゃあ、行くぞ泡瀬」
「うん、しょうがないから言ってあげる」
俺と泡瀬は再び学校に向けて歩き始める。
「待て、待ってくれええええ」
後ろから、何か聞こえたが…多分、気のせいだろう。もしくは、妖怪のせいなのね。そうなのね。
この時、俺が気づくはずもなかった。誰かが、この時俺たちに隠れて観察しメモを取っていたということを…。
*
学校に着き、いつも通りに授業受けていると2時間目の途中辺りでヨウが学校にやってきて先生に怒られていた。
なんで、遅れたんだろうな?(すっとぼけ)
そして、4時間目も終わり昼食の時間がやって来た。
ヨウがいつものように弁当とイスを片手に近づいてくる。
「おう、今日はなんで遅かったんだ?」
「誰かさんに電柱に縛り付けられたせいだよ!」
「その前に、お前が攻撃をしてきたのを忘れるなよ」
「分かってるよ」
そう言って、ヨウはしばらくブツブツ言いながら弁当を広げる。その時だった。
「このクラスに鳥田 桔平君って子いますか?
会いたいんです」
と言う大きな朝聞いたような声が、教室の扉近くから聞こえたのは。
「あっ、いたです」
どうやら、深谷先輩が俺を探しにわざわざウチのクラスまで来たらしい。一体、なんのために?
…とりあえず、そこら中の男子の視線が痛いかみんな落ち着いてくれないか。あと、ヨウお前反省してんだよな? なんで、俺を目から血を流しながら睨んでるわけ? 軽くホラーよ?
どうやら、今日の昼食も穏やかにとはいかなそうだ。
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最近、主人公が昼食の時間にトラブルだらけな件について。
大変だなぁ。深谷先輩は、これから何をするつもりなのか? 今後の動向に注目です。
しっかり注目するです。(深谷先輩が移った)
もし、良ければ応援と星をお願いします。
何気にちゃんと毎日1話投稿してるの誰か褒めて。(ストックないから割と大変(笑))
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