第7話 カレンダー

 遠い未来のお話です。

 様々な技術が発達し、事故や病気で死ぬことがほとんど0となり、個人の寿命の予測ができるようになりました。

 もちろん、初めのころの正解率は低かったものの、その予測サービスは多くの人に浸透していきました。

 それからしばらくして、正解率が8割を超え、年単位までの予測では9割にも届き始めます。

 そこで、政府は成人の日に年間カレンダーを、新成人へ寿命分、配り始めました。

 ある時トラブルが発生し、その年の新成人へは1年分しか配られませんでした。

 するとなんと、その年の新成人たちは全員、1年間のうちに死んでしまったのです。

 病死だったのはたったの5人でした。

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