第26話ドラッグ3

マー君は、シャワー浴びて潮の香りを消した瞬間、バスルームの扉をドンドン叩く音がした。


「脇尾修三が!」


さっちゃんの声だった。


「拘置所で、首吊り自殺しました!」


マジかよ。もう深夜じゃん。


「先に、警察署に行きますから!」


「了解です。」


とさっちゃんにマー君は言った。


「拘置所って何?」


と風呂を出るとユーちゃんに聞かれた。


「たまにパチンコ屋で会うホームレスのおじさん。」


とマー君は話した。


「さっちゃんも俺も知り合いで、おじさん天涯孤独なんだよ。だから、警察は俺達に見て欲しいらしいよ。」


「ふーん、そっか。原付きで行くの?」


「うん。ごめんね。ちょっと行って来る。」


夜風を切り裂くようにマー君は原付きで飛ばした。


たまに、脇尾修三とはパトロール中に話したり悩みを打ち明けていた。そんな脇尾を犯人にしたのは俺かもしれない。脇尾は、昔、一発屋のミュージシャンだった。海が好きで毎日、壊れたギターを弾いていた。


マー君は、何度かヤクザと一緒にいる脇尾を目撃したが見逃していた。それが少女を巻き込きこむ事件なるとは思ってもいなかった。










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