浅紫に震える木々は

明日の朝が恋しいか

少し赤らむ期待を胸に

遠い空を仰ぎ見る

その威容はカンバスの中

夜ごとに手を伸ばしてる


梢にとまる膨れた雀は

昨日の夜が惜しいのか

豪奢に飾ってただ一羽だけ

遠い空を仰ぎ見る

その悲しさはカンバスの中

朝に留まって大合唱


ざく、ざく、さくり

梢は手折られ

雀は逃げた

ざく、ざく、さくり

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る