白馬に乗ったおじいさま

霞千人(かすみ せんと)

第1話 何が起こっている?

 気が付くと草原にいた。周りを見渡すと、なにやら白い動物が俺の方に駆けて来ている。そのずっと後方に灰色の獣らしき大群がみえる。どうやら白い動物を追いかけているようだ。(まずいな。このままだと俺もまきこまれてしまうぞ)

 白い動物は仔馬のようだ。速い。瞬く間に俺の目の前に来た。仔馬の額には一本の角がはえていた。(え!ユニコーン?)

「お願い、助けて!」

白いユニコーンの上に、やはり白いリスが乗っていて喋った。

「助けてと言われても俺にはどうすることもできないぞ」

「魔法の杖があるじゃない。どんな武器にでも変えれるよ。想像してみて。」

「魔法の杖ってこのステッキの事か?」

半身不随の俺は歩くときアルミ製の杖を使っているのだ。獣の群れは、すぐ近くまで来ている。

「だったらマシンガンに成れ」

するとステッキは光を発してテレビなどで見るマシンガンに変わっていた。

不思議なことに使いかたも解る。

俺は迷うことなく獣の群れに弾丸を発射した。発射の衝撃は僅かだったが、弾が命中する手応えは感じられる。無我夢中で撃つていたら

「ありがとう。ウルフは全滅したよ。」とリスの声。

あの獣はウルフだったのか。というか、これは一体何がどうなっているのか?何が起こっている?

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る