第3話 爆乳お嬢様とお風呂タイム

 午後16時、俺が玄関前で待機していると一台のリムジンが静かに止まったので俺はそのドアを開ける。


「ただいま帰りましたわ~」

「お帰りなさいませお嬢様」

 

 お嬢様は学校で乳持ちのいない時間を過ごしてきたからお疲れだ。帰宅直後は特にグッタリしやすい時間帯。俺は常にその爆乳を持ち上げながらお嬢様に歩調を合わせる。

 

「今日は体育の授業があってとても疲れましたわ。汗もいっぱいかきましたし、さっそくお風呂に向かおうかしら」

「承知いたしました」


 お嬢様について、俺も脱衣所へと入る。


「あら、もう下着と部屋着を用意してくれているのね」

「はい、こんなこともあろうかと」

「さすがこの私の乳持ち係。使用人としても一流の働きですわ」

「お褒めにあずかり光栄です、お嬢様」


 お嬢様は躊躇ちゅうちょなく俺の前で制服を脱ぎ始める。


 ……それはもはや日常と化した光景だ。


 『乳持ち係』として働き始めた最初の頃こそ、そんなお嬢様の恥じらいの無さに驚き、その体を性的な目線で見てしまうこともあった。しかし、いざ揺れるその爆乳を目の前にすると、俺の体は劣情れつじょうを上回って無意識のうちに動き始める。


「ふふっ、いつもありがとう、使用人」

「いえ、この程度なんでもございません」


 ササッと。俺はいっさいの遅れなく、下着姿のお嬢様の爆乳を優しく支えていた。お嬢様がパンツと靴下を脱ぐために前屈みになるときも、俺はその正面で真剣に爆乳だけと向き合った。


 ……出会った当初にお嬢様が言っていたことはあながち間違いではないらしい。俺には『乳持ち』としての資質がある。俺の中で、乳を支えるという行動意欲が性欲に勝るのだ。


「さて、ブラホックを外しますわよ?」

「はい、しっかり支えております。いつでもどうぞ」


 パチン! という勢いのいい音と共にホックが外れる。タユンっと。マシュマロのように柔らかく、砂袋のように重たい爆乳が俺の両手にもたれかかった。


「はぁ、ようやく肩が解放されましたわぁ」

「いつもお疲れ様です、お嬢様」


 お嬢様がブラを脱ぎ、俺の目の前に生まれたままの爆乳があらわになる。前述したように、『乳持ち』として仕事中の俺に性欲は無い。しかし、美的感覚だけはいつだって正常だ。


 ……ああ、何度見てもお嬢様の爆乳は最高だな。丸い小鉢のように美しく膨らんだ乳輪に、風船の結び目のように可愛らしい乳首。胸全体の形も良くハリもあって、爆乳にもかかわらず垂れずにロケットのように前に突き出している。


「使用人、いつまで見ておりますの?」

「ハッ、これは失礼いたしましたお嬢様」

「貴方は本当に乳が好きなのね。さすがは天才的な乳持ちだけのことはありますわ」


 お嬢様は爆乳をガン見していた俺をとがめもしない。それだけ乳持ちとしての俺を信頼しているのだ。


 ……期待には応えなきゃな。お嬢様にはこのお風呂タイムでしっかり疲れを落としてもらおうじゃないか。


 俺はお嬢様が髪をまとめる間に乳を持ち、それが終わるとようやく風呂へ。戸を開けると武道館サイズの大浴場が俺たちを出迎えた。もちろんお湯は天然かけ流しの源泉だ。

 

「まず化粧を落として洗顔をしますわ」

「かしこまりました。私が乳を持っておりますね」

「次に体を洗いますわ」

「承知いたしました。私が乳を持っておりますね」

「使用人、背中を……」

「はい、お流しします。お嬢様」


 俺は片腕全体でお嬢様の乳を支えつつ、もう片方の手でその背中を丹念に洗った。


「い、いったいどうしたんですの使用人? 今日は一段と乳さばきに磨きがかかっていませんことっ⁉︎」

「ただお嬢様にリラックスしていただきたい一心です」

「恐ろしい才能ですわ……!」


 驚くお嬢様の体をシャワーで流す。それからとうとう湯舟へと向かった。


「私、髪は湯上りに洗う派ですわぁ」

「汗で毛穴の老廃物が浮かんで、よりきれいになりますからね。さすがお嬢様、スマートです」

「オーホッホッホ! 一流財閥の跡を継ぐ者として、当然のエレガントさですわ!」


 お嬢様は高笑いをしながらお湯に足を着ける。


「アッツ! ですわ」

「徐々に慣らしていきましょう」

「アチチ……あ、もうだいぶ……よいしょっとですわ」


 お嬢様の胸辺りまでお湯に浸かったところで、俺は静かにその爆乳を水面にリリースする。それは決して乳持ちとしての責務を放棄したわけではない。単純に、この場において俺の力は不要というだけ。

 

 ──そう。なぜなら乳は、お湯に浮かぶものなのだ。

 

「この熱さが体に染みますわ~~~」


 お嬢様がプカプカと爆乳をお湯に浮かせながら溶けるような笑顔を浮かべている。

 

 ……お風呂タイムは唯一、お嬢様が胸にかかる重力を忘れられる場所だからな。そんなリラックスタイムをサポートするのも乳持ち係の務めだ。

 

 俺は風呂桶にとある物を入れてお嬢様の方へと流す。


「あら、これは……四ツ谷サイダーではありませんのっ! しかも2ℓ!」

「お風呂で飲むサイダーは最高ですよ、お嬢様」

「ありがたいですわ~~~!」


 一糸まとわぬ風呂において作法マナーなどはない。お嬢様がサイダーをラッパ飲みするのを俺は微笑ましく眺めた。

 

「お風呂上りですわ~~~」

「30分は浸かってましたね」


 髪も洗ってサッパリとしたお嬢様が再び脱衣所に戻る。お嬢様が自分で髪や体を拭いている間、もちろん俺は乳を持ち上げている。持ち上げつつ、フェイスタオルで包むようにして爆乳を拭いて差し上げた。


「さあ、お肌のケアをして服を着たらさっそく自室に戻りますわよ」

「かしこまりました。ちなみに、お嬢様のこの後のご予定をお聞きしても?」

「全国共通模試が近いので勉強をしなくてはいけませんの。なので、血をめぐらせるための乳マッサージをお願いしますわ」

「承知いたしました」

「勉強が終わったらコレですわ」


 お嬢様はどこからともなく1枚のUltra HD Blu-rayを取り出した。


「映画ですか?」

「ええ、ご学友からお借りしましたの。3階のIMAXシアターで観ようと思っていますので、使用人も私といっしょに観なさい」

「かしこまりました。ちなみに映画のタイトルはなんなのでしょう?」

「『劇場版:シン・本当にあったこわぁ~い話』らしいですわ。ご学友がたいそう勧めてらしたので、きっと名作に違いありませんわ!」

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