第36話

 おれさまは結論をした。『までくれば簡単だ『父親は就寝前のばこに点火して発火母親は翌日の献立のために料理をするふりをしてキッチンを使用して発火した』ということだ』おれさまは顔面そうはくの四人の容疑者に宣告した。『おれさまの両親はそれぞれ相互に睡眠薬を投与してそれぞれの火元に無臭化したまんさせ火事が発生するようにしたうえでみずからも睡眠薬をえんしてまきまれようとしたがそもそもみずからも同様のトリックをもちいられて殺害されることになった』つづけて『ひつきよう『おれさまの両親を殺害した真犯人』は『おれさまの両親』そのものだった』といい『動機はあんたたち容疑者四人のひようぼうしたとおり鉄工所経営破綻による借金苦から解放されるためであってそれぞれ片方の犠牲者を殺害して生命保険を獲得することもできただろうが無理心中という古風な結末を選択することで愛をつらぬかんとした』さらに『探偵さんあんた丈じゃない容疑者の担当医さん看護師さん里親の父さん里親の母さんあんたたちはとっくのむかしにこの『真相』に到達していたんだろう探偵さんが事件の捜査を中断したのも容疑者の四人が自分たちの犯罪だとひようぼうしたのもおれさまの幸福を優先するからこそだったってわけだ』おれさまは探偵さんに感謝した。『探偵さんあんたがヒントを披歴してくれたのはおれさまの精神力を評価してくれたからだろう』おれさまは容疑者四人にも陳謝した。『ありがとういままで真実を背負って苦しかっただろう』きようこうしゆんたる推理力をひんしつされたおれさまは酒乱の探偵さんの右腕となり千状萬態の難事件を解決していったが三十歳の誕生日をむかえた一年後しゆつこつとしてこんかいの事件をほうふつとして満天の星空を仰視した。『新日戦争の渦中にあったもうひとりのおれさまは如いかんなってるんだろう』とおもいながらだ。

 巨億のぼしがきらめいていやがった。

 五つのぼしなかんずくれいにかがやいていたのさ。

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