第4話

ラブホテルに入り

いざこれからというタイミングで

女の携帯が鳴った。


「どうしよう、彼からだ。」


と、焦り混じりに言って来た。


今は出ず、

そのままにして置くと

電話が切れ、

メッセージが送られてきた。


「ラブホテルの前にいる!

すぐに出てきて!」


と書いてあった!


急いで服を着て

どうするかを考えた。


女は


「どうしようどうしよう」


と嘆いている。


同期の男は


「彼氏は外で待ってるのか?」


と聞くと


「入口の所にいるみたい」


と答えた。


「彼氏はどんな奴なんだ?」


と聞くと


「見た目は可愛い感じで

守ってあげたくなる男の子だよ。

でも頼りない感じの人なの。」


と答えたので


「いける。」


と思い


「外に出て話し合おう」


と、自信ありげに伝えた。


何がいけるのかわからないが

自信がありそうだったので

女も外に出る事に同意した。



部屋を出て

出口に着くと

彼氏らしき男が、立っていた。


「見た目も弱そうだし

少し脅せば大丈夫だろ!」


と、思って

女と一緒に出口から出た。


彼氏らしき男が、こちらを見た。


女の姿を確認して

隣に立っていた

同期の男の姿を見た瞬間

走り出した。


同期の男も、

突然の事で

構えることも出来ずにいると

一直線に向かって来て

何かに躓いて

彼氏らしき男が飛んだ。


そのまま同期の男の顔に

頭突きをする形で

突っ込んだ。


彼氏らしき男の頭が

同期の男の鼻に

直撃した。


そのまま同期の男は

気を失った。



気付いた時には

病院のベットに寝ていた。


看護師が意識を取り戻した

同期の男を見て

医者を呼びに行った。


医者の話によれば

同期の男の鼻は骨折していて

自然に戻る事は難しく、

歪んで潰れた状態になるらしい。


ただ整形すれば

ある程度は良くなると言われた。


費用が結構かかるとも言っていた。


イケメンが自慢だった同期の男には

耐えられない屈辱だった。


自分が舐めて掛かった相手にやられたのだ。


しかも話すどころかいきなりだ。


プライドが許さなかった。


だが、

まだ終わらない。



次に来たのは、

警察官二人だった。


警察官の話だと


同期の男は

無理矢理ホテルに連れ込み

女を襲った。

と、言う事になっていた。


必死に否定したが、


「詳しくは、署の方で伺います。」


と言われ、


「今日は、念の為入院が必要との事なので

明日朝、また伺います。」


と告げて帰っていった。


麻酔のせいかまだ意識がはっきりしない

同期の男は、そのまま眠りについた。



次の日、朝から警察がやってきた。


任意の同行だったが

何も悪い事はしていないと思い

同行に応じパトカーに乗った。


警察署に着き、

事情聴取が始まった。


事細かく聞かれた。


全て正直に話したが

今日は女の証言と合わせる為、

後日また、呼ばれる事になった。


休日だったので

そのまま何をする気も起きず

帰宅した。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る