10年のプロポーズ、まだずっとするよ!

aki

第1話

「陽山百合花、俺と結婚してください!」

仲良しの男子の、里村春樹が、いきなり

プロポーズして来た。


「はぁ?あんたは何を、言ってんの?私達は

今、中3だよ!それに付き合っても無いのに

どうして、いきなり結婚なのよ!」


「いや、俺は決めたんだ!」

周りに居た、友達の花田咲、片岡美園

長田奈津美は、ゲラゲラ笑っている。

男子も、仲良しの砂川誠二、岸本勇介

田村浩達も、大爆笑していた。


「ハルー周りを見てごらん?みんなが

笑ってるよ!」


「おい!お前達は、何が可笑しいんだよ!

こっちは、真剣なんだ!」


「ハルーそれにしても、いきなり結婚は

無いよ。」


「本当だよ!」


「今年の暑さに、やられたか?」


「やられて無いわ!考えて決めたんだよ!」


「決めたって、百合花が決めて無いのに

何を勝手に、決めてんだよ、バーカ。」


「くぅ~。」

図星なので、悔しがる春樹。


「じゃあ、もう直ぐ夏休みだろう?

みんなで、遊びに行こうぜ!」


「どうする?」

と、女子達。

男子達は


「ハルーに、協力するぞ!」


「なぁ?百合花みんなが、一緒なら

いいだろう?」

頑張る春樹。


「ねぇ、みんなどうする?」


「百合花が、いいなら私達は、いいよ!」


「じゃあ、ハルーみんなで行くんだよ!」


「おーやったぜ、どこに行く?行きたい

所は?」


「涼しい所だね。」


「そうそう。」


「暑い所は、嫌だからね。」

この暑さに、うんざりの女子達。


「じゃあ、プールに行くか?」


「ハルー水着になるんだよ?」


「いーじゃ無いかよ、学校でも入って

るんだから」


「まぁね!どうする?」


「やけちゃうね!」


「お前達は、文句が多いんだよ!」


「ハルー頑張れー」


「応援して無いで、お前達も言ってくれよ!」


「もう、ここはハルーの願いを、聞いて

プールに行ってやってくれよ、頼む!」


「うーん、分かったよ!」


「やったぜ!ありがとう!」

こっぴどく、結婚を断られたのに、もう

立ち直ってる、春樹まぁ、この明るい

性格がハルーの良さだった。


プールに行く当日


「おはよう。」


「おー。」


「みんな来てるの?」


「あー俺達は、全員が揃ってるぞ。」


「じゃあ、もう行けるね?」

プールに着いて、着替えて集まる8人。

女子の水着姿に


「ワーオ!」

声を出す春樹。

やっぱり、スクール水着とは違う。


「おい、お前達、今日はやっぱり他の

所に行こうぜ!」


「なんで?もう着替えたのに!」


「お前達の、その水着姿を、他の

奴らに見せるの、嫌だから!」


「百合花のを、でしょう?」

と、又みんなに笑われる。


「もう、暑いからプール入るよ!」

と、百合花。

春樹は、ずっと百合花の側に居た。


「ハルー暑苦しい!どうして、ずっと

周りに居るのよ!向こうに行って泳ぎ

なさいよ!」


「いや、将来のお嫁さんに、何か有ったら

困るから、俺が見張っとくんだ!」


「誰が将来のお嫁さんよ!いつ決めたの?」

そんな2人を、周りはお似合いだと見ている。


「この前、プロポーズしただろう?」


「ハルーまだ、言ってんの?私達は

スライダーに行くからね!」


「あっ!俺も行く!」

スライダーも、並んで居ると、百合花の

後ろは咲なのに、春樹が代わっている。

百合花は咲だと思って


「ねぇ、咲……なんでハルーなのよ!」


「ちゃんと、並んでるぞ!」


「もう、時間空けて、来てよ!」


「おう!」

百合花の行く所には、必ず春樹が居た。

お昼ご飯を食べる時も、春樹は居た。


「おい!ハルーお前、コバンザメみたい

だぞ!」

と、男子達。

女子は笑ってる。


「いいんだ!何て言われても!」


「本当にハルーは、言い出したら聞かないね?」

と、百合花。


「結婚する気に、なったか?」


「だから、何でいきなり、結婚なのよ!」


「だって早目に、予約しとかないと誰かに

とられるから!」


「ハハハハ。」

みんなで笑ってる。

百合花も、可笑しくなって笑ってる。

帰りは、みんな疲れて、でも楽しい1日

だった。

この時は、まだ誰も春樹の、真意を知ら

ずに笑ってた。

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