――俺だって街のことは嫌いではない

 王道異世界ファンタジー世界でのモブ視点を描いた作品です。
 モブから見た冒険者という脅威の説明、そして圧倒的強さを見せる一騎当千の魔法使い、追い込まれていくモブの兵士達……。モブである主人公にとっての絶望的な戦闘描写がすごく面白かったです。
 主人公の知識ではわからないであろうことがたくさんあるのが一人称小説のおもしろさだと思うのですが、魔法の表現や主人公の予想などの部分もすごくよかったです。
 あと、軽装の魔法使い、すごく良いですね。ポエナちゃんのキャラクターや、彼女の仲間たちが魅力的に描かれていてとても楽しい作品でした。
 サクッと読める異世界ファンタジーをお求めの方にオススメの作品です。