大人の情事




 子ども達が笑顔で、笑い声が絶えない。

 食卓は毎日賑やかで、温かい。

 今まで3人だのに、それが5人に増える。


 そんな光景の中に、自分が居られるなんて……なんて幸せなんだろう。


 美由と美世も笑顔。

 空くんはとても優しくて、気兼ねなく話をしてくれる。

 本当のお母さんの様にはなれないかもしれないけど、私にはとって大切な息子なの。


 そして、夜になれば……愛する人が隣にいてくれる。


 これが幸せじゃないなら、何が幸せなの? 


 これ以上の幸せは……ない。


「陸さん? 今日もお仕事お疲れ様」

「あぁありがとう。美耶もね? 布団入りな?」


「はい……」

「ん?」


 はぁ……陸さんの体温かい。この温かさが私を救ってくれた。

 大きな家族を作ってくれた。


 いつまでもこうしていたい。


「陸さん。私幸せです」

「ふっ。なんだ? いきなり」


「改めて思ったんです。美由と美世ったら毎日本当に楽しそうなんですもの」

「それは嬉しいな。けど、それを言うなら空もだよ? 笑顔が明らかに増えた」


「私、ちゃんと母らしく出来てますか?」

「当たり前だろ? 空は美耶の事信頼してる。それに……ちゃんと母親として頼ってると思うよ?」


「嬉しい」

「大体そんな事言ったら、俺だってちゃんと女の子2人の父親やれてるか不安だけど?」


「陸さんは大丈夫。2人共、初めて会った時から陸さん事大好きですもの」

「2人共、人見知りしなかったからなぁ。それに色んな話もしてくれるから、こっちが助かってるよ」


「ふふっ。でも最初は少し嫉妬しましたよ?」

「本当か?」


「本当。大人げないかしら?」

「今は2人共、空に夢中だからな。ハーレムって意味では俺も空に嫉妬してるかも」


「私が居てもですか?」

「冗談だって、俺にとって美耶が一番だよ」


「陸さん……」

「美耶……」


「んっ……んっ……あの……今日も良いですか?」

「もちろん。美耶のお望みなら」


「ありがとう……りく……さっ……ん」

「……けど、静かにしないとな?」

「はっ……はいっ。陸さん」


 あぁ、陸さん。私幸せです。本当に幸せです。


「あっ……そんないきなり……」

「ダメか?」


「そっ、そんな事無いです。陸さんになら……もっとされたい……もっとしたい……」

「俺もだ」


 だからもっともっと、陸さんを……


「……んっ……あぁぁ」

「美……耶……」

「陸……さんっ……」


 感じさせて下さい。何時間でも。



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