第39話 夏の終了。

夏休みが終わりました。

‥‥‥終わっちゃいました。


(俺は何が出来たんだろう?)

毎日が忙しくて、大変で‥‥‥‥楽しくて、

‥‥本当にあんなに楽しかったの親友がいた時くらいまでだった。


(こんな毎日が続けば良いのに)

でも、無理だ。

俺が両親の離婚を止めなければ変わらない。

‥‥きっと、また同じ結果になってしまうはずだ。


‥ただ、”はず”なのだ。

未来は分からない。俺が導く、俺が決めるんだ。




そう決意して朝起きた。今日から幼稚園が始まるんだ。


「もう!何回言ったら分かるの!?脱いだ服をちゃんと片付けてって今まで何回も言ってるじゃない!!」

「分かってるけど、忘れちゃうんだよ!‥‥それに、それくらい君がやってくれてもいいだろ?」



朝起きてそうそうに、俺が今いる寝室の隣のリビング両親が喧嘩している。

(本当に出来るかなぁ。)

この2人が仲直りするには相当な何かが必要だ。


「私が朝、忙しいの分かんないの!?朝ごはん作ったり、洗濯物したり、ゴミをまとめたり、本当に大変なんだから!」

「それは‥‥‥そんなこと‥‥あの子なら言わないのに。」



まずい!!


「あの子?あの子ってなに———」


「———おはよう!」

さらに、ヒートアップしそうな雰囲気を感じて、俺は止めるためリビングに突入した。


「れ、玲司‥‥!お、おはよう。」

「‥‥玲ちゃん、おはよう。」

「?、おはよう。」


演技をした。

でも‥‥この状況を見ると思う。いつ終わってもおかしくない関係なんだな、と。




幼稚園にやって来た。


「玲ちゃん!おはよう!!」

「おはよう!」

「ふふ、やっぱり朝のこの時間が1番好き。」

そうやって笑う、優ちゃん。

幸せな時間だと思う。



すると、正くんが俺の後ろから前へ通り過ぎた。

「おはよう!」

「‥‥おはよう。」

その短いやり取り。でも、こんな事も今まででは出来なかった。


(進んでいることもある‥‥。)

そう思わずにはいられなかった。



前に亜衣ちゃん、佑樹くんがいる。

2人は俺たちを熱い視線で見ている。

佑樹くんはもちろん優ちゃんを、亜衣ちゃんは『俺』を。

これは大きな波乱になりそう。



(いやだーーーー!!)













今の状況をまとめて分かりやすくしました。

‥‥僕が分からなくなりそうなので。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る