第4話 そうそうに離婚の危機。②

母さんの言葉が聞こえなかった俺は、

浮気パンツを持ったまま、リビングに来た。


母さんは少し前に、お隣の家に行くと言って、家を出た。

‥‥子供を置いて。‥ねぇ、おかしくない?


「でも、まぁ、ホントに、このパンツどうしよう?

父さんの部屋に母さんがいたし‥‥。」


意外だったが、これで、父さんの部屋も安全とは言えない。


でも、何で母さんがいたんだ?


「捨てようかな?」


仮に、このパンツを捨てれば、父親もその浮気相手も怪しむ。


当たり前だ。パンツが急になくなることはないし、

もしかしたら母さんが浮気に気づいているのか?と疑問に思うかもしれない。


「じゃあ、こっそり俺が持つか‥‥?」


これもあまり、良くない。

母さんが俺のオムツを変えるタイミングが危ない。


「ホント、離婚なんて、面倒臭いことすんなよ‥‥。」


そんなことを考えていると、ピンポーンという、よくあるチャイムの音が鳴った。


「まずい!母さんか!?」


だが、俺の予想とは反して、


「玲子、帰ったぞ〜。」


帰ってきたのは父さんだった。

「チャンスだ‥‥!

子供になりきろう‥!」


「いない‥‥おかしいな‥‥。」


何か聞こえたけど無視だ!


「パパ!」


俺は浮気パンツを持ったまま、父さんに近づいた。


「そ、それは‥‥。」

狼狽える父さん。


「パンツ!パンツ!『ママの』パンツ!!」


俺の作戦は俺が母さんのパンツだと勘違いをしていると、父さんに思わせることだ。

ちょうど、派手で、子供が興味を引く。


‥‥今、思ったけど、わざわざ、こんな派手なの持ってくんなよ。


それでも、俺の作戦は上手くいき


「そ、そうだな。でも、ママのパンツだから、ダメだぞ〜。パンツを渡して〜。

ダメな子は怒られちゃうぞ〜。」


ダメで怒られるのはお前だろ。まぁ、素直に返すけど。


「?、うん、わかった〜!

パパ、ママにナイショだよ!にしし!」


我ながら名演技だ。まぁ、そこそこ本心に近いが、父さんは固まって。


「‥‥!?、そ、そうだな〜、そうしようか!」

と、慌てる。

どうしたんだ?まぁ、別にいいだろう。


そんなことをしていると、


「玲司、ただいま〜!」

と言って、母さんが帰ってきた。


俺はすぐに、玄関に向かった。子供らしくしないとね。


「俺にも似ている‥‥?」

そんな言葉は聞こえず。


「あら、パパも帰ってるの?玲司?」

顔を赤くした、母さんが話す。


「うん!そうだよ、ママ!」


そして、日常に戻る。






ちょっと、リアルが忙しかったので、

投稿が遅れました!

まだ、しばらく投稿ができないと思います!










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