ペガシャール帝国興隆記

四守 蓮

世界設定についての基本事項

神定遊戯しんんていゆうぎ

 この世界において定期的に発生する、神様の使徒が人間に力を貸し与える儀式。力を貸し与えられる人間は六人。その六人は、六の神の使徒が定める『王の資質』を最も高く有する王族である。目的は『皇帝の選出』及び『六国の統一』。六の神の使徒は、どの『王の資質』が最も優れた王が決めることを目的とする。時に『選定遊戯』とも。

 六の神の使徒は『王像』と呼ばれている。そして、『王像』を手に入れた王は『神の使徒』の権威を扱うことが出来る。『神の使徒』の権威とは、二つ。名目上の権威と事実上の権威を持つ。


 名目上の権威は『神の使徒』が『王像』を得た人間を『王』に認めた、という権威である。これによって、六の国の王様は、今神様に認められている、という事実をわかりやすく世界に伝えることが出来る。

 事実上の権威は、自分の部下に『像』と呼ばれる特別な力を分け与える権威である。それは、軍隊全体への身体能力の上昇であり、魔力量の上昇であり、個人の能力の極大化である。時に、奇跡に等しい御業を起こしてのける。


 その数、『王像』を除くと総数57個。6国で合計342個の『像』が存在する。

 実は『王像』が『皇帝像』に進化する、ということは知らされている。条件は自国含む三国の併合、自国含む『三王像』の吸収合併であるとされているが、過去1500年にわたって『皇帝像』が現れたことがない(どこかの国が完全に支配下に置かれたことがない)ため、事実かどうかは判明していない。



【現状について】

200年近く『神定遊戯』が行われず、神の権威は未だ振るわれず。しかし『神定遊戯』への希望は尽きず、神への信仰は完全には失われず。世界の統治を『神定遊戯』の作り出す特権に頼り切った六国は、『神の使徒』未降臨に伴ってその権力を減衰させつつあります。目に見える神の威光は王家を栄えさせましたが、ゆえにこそ神の威光が消えれば王家の繁栄も止まり、朽ちていきます。そんな中、200年の時を超えて『神定遊戯』が開かれました。この物語は、そんな時に、朽ち行くはずだった『王の資格』を持つ青年が、『神定遊戯』の本分達成を目指す物語です。








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この物語における前提知識です。

よくいる『語り手』がいるわけではなく、基本的にほとんど全ての人物が『当たり前として知っている』という前提で話が進んでいきます。悪しからず。

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