拝啓、弱虫の私たちへ

九重いまわ

第1話 拝啓、弱虫へ

今日はどんな日でしたか?

きちんと言いたいことは言えましたか?


んふふ

”せっかくの手紙なのに、こんな書き始めじゃセンスないわー”って思ってるでしょ? 仕方ないでしょ!実際、君たちが聞いて欲しそうな問いをかけてあげたの。”元気に生きていますか?”って書かなかっただけマシだと思ってよね。


……まあ前置きはここら辺にしておいて、本題に入ります。

さて、今日は何の日か知ってますか?

「ピアノの日?」違いますー

「ラジオの日?」不正解です!

「世界平和の日?」んんー違う!

「彼氏の誕生日?」あのね、私に喧嘩売ってる?大体ね、彼氏なんて作っている暇があったら自分磨きに力いれろって話なんだよね。メイクとか服、流行なんて全く興味なかったけど年齢を重ねると『あのとき勉強しておけばよかった』って後悔するもんですよ。

てゆうか、若いうちに好きなことしておけよね!推し活大事だよ!

こんなこと書かせないで。なんか、もう時間は戻んないんだって切なくなっちゃうから……泣いちゃうよ?


まあ、知らないのも当たり前か。教えていないもの。

今日は人生で1番特別な日。

習い事でも、娯楽でもない。誰かの記念日でも、大切な誰かの素敵な日でもないの。



今日はね、私の呪いが解ける日。

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