おわり

「どうしたの?」


 ぼうっとしていると、横から声をかけられた。

 隣を見る。ゼミの先輩がこちらを見ている。

 ちょっといいな、と思っている先輩。


 でも、想いを伝える自信なんて、ない。


 でも、今は目の前に課題が山積みになっている。


 ああ、なにもやりたくないなあ。



 私の雰囲気を察したのか、先輩が立ち上がる。


「ごめんね、邪魔しちゃった。よければこれ飲んで?」

「あ……ありがとうございます。」


 手渡されたココアを握りしめて、去っていく先輩を見送る。

 ココアを机の上に置く。

 そのまま、突っ伏してしまった。

 わたしのせいだってわかっているのに、なんだかイライラする。

 なにもかもうまくいかなくて。









 なにも、したくない。

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