モッズヘアと火曜の散歩道(その3)

 昼食を終えてボーイに会計を頼むと、コドモミュージアムで見たのと同じようなカードリーダーをモッズヘアが持って現れた。

 どうやらこの店ではテーブルで会計を行うらしい。

「このリーダーにIDPをタッチしてください」

 モッズヘアに言われた通り、ペンダントをカードリーダーにタッチすると、ピッという電子音が鳴ったが、それ以外特に変わった点はない。

「これでいいの?」

 あまりにあっけないので、クレアはボーイに尋ねた。

 モッズヘアはきょとんした顔で「はい」と返答したが、レシートとか、控えとかはないのかと尋ねたが、ボーイには意味がわからないようだ。

 そんなクレアとボーイのやりとりを見てクリムトが間に入った。

「クレアさんは、ご存じないかもしれませんが、IDPで会計を済ませた場合、特に控えのようなものは発行されないんですよ。

 IDPの裏をご覧になって下さい。そこに指を乗せてもらえば、さまざまな表示(アイコン)が現れるはずです。そこで今回の食事の会計はご覧になれます」

 なるほど、これはスマートフォンに使い方がよく似ている。

 アプリのアイコンのようなボタンがあって、そこに指を乗せると、文字らしきものが表示された。

 ただし、クレアにはこの国の文字が判読できないため、今回の食事の会計が幾らなのかさっぱりわからない。

「ご心配には及びません。先ほどご説明申し上げた通り、そのクリスタルのAクラスIDPなら、いくら使っても減ることはありませんから」

 クリムトは悪戯っぽくウインクしてテーブルを離れた。

「どうもありがとうございました。またのお越しを」

 クリムトが恭しく頭を下げる中、クレアは狐につままれたような気分で店を後にした。

 大金持ちはいつもこのような気分でお金を使っているのだろうか。

 お金が無尽蔵にあることに、やはり憧れはあるが、異世界とはいえ、そうした身分になってみると、釈然としないというか、複雑な気分だ。

 お金がないと生きられないが、お金に不自由しないという立場は、何か居心地が悪い。

 人間とは贅沢なものだと、クレアは思った。


      *


 街は戦いのさなかとは思えないほど、平和な雰囲気だ。

 昨日は負傷した兵士で埋まっていた広場はほとんど片づけが済んで、散歩する市民の姿の方が目立つほどだ。

 噴水の隅に昨夜まで張られていた救急用のテントの骨組みが残っていて、スタッフらしき数人が撤去作業をしているところだった。

 そうした作業を横目で見ながら、昼食時のざわついた通りへ足を運ぶとクリムトの店ほど高級でない一般的なレストランが街路沿いに設けたテーブル席で食事を楽しむ家族や周辺に務めている人々が目についた。

 エミリアから借りた服を着てはいるが、クレアの容姿がこの世界では目立つのだろうか、行く先々で視線を集めてしまう。

 もしかしてこの靴のせいだろうかと、クレアは足元に目を移した。ゴスロリファッションに合わせて履いている黒のストラップ留めのパンプスは、白いブラウスと紺のフレアスカートにはそぐわない。

 それに再び戦闘になったとき、この靴ではどうも動きづらい。できればスニーカーに履き替えたかったけれど、贅沢はいえない。

 どこかで市民が履いているようなグラディエーター型のサンダルが手に入らないかと思ったが、この通りに靴屋らしき店は見当たらなかった。

 靴屋だけでなく、日常品を扱っている多くの店舗は、戦争が始まったため、臨時休業しているだけなのかもしれない。

 この街はこじんまりとした作りで、広場を中心にクリムトの店が入っている建物沿いの通りをぐるりと一周するのにそれほど時間はかからない。

 表の壁に看板のあるほとんどの店のウインドウの内側には、やはりシャッターが下ろされていた。

 戦場の高台から見下ろすことのできた王宮は、街中からは、どんな位置から見上げてもその白亜の姿を確認することはできなかった。

 たぶん、この通りを抜けてまっすぐに坂道を上っていけば、王宮にはたどり着けるはずだ。

 クレアは立ち止まって、明日訪ねるつもりの王宮までの道筋を頭の中で描いてみた。


 その時だ。


 聞き覚えのある羽音が耳に飛び込んできて心臓がドキっと鳴った。

 戦場のあった高台の方を振り返ってみると、カラスの群れのような一群が迫りつつある。

 テーブル席で食事を楽しんでいた市民は一斉に空を見上げ、急に地震に見舞われたように目を丸くしながら席を立ち、ある者は建物の中へ、ある者は通りの向こうへと駆け出していく。

 クレアはどこへ向かって逃げればいいのかわからなくて、その場から動けず、黒い軍団が迫りつつあるのをただ待つ格好となった。

 前回より幾分疎らな黒い影は、やがて東の空を覆うように広がった。

 ここには、前日のような彼らを迎え撃つ白い兵士たちの姿はなかった。黒い翼の兵士の一つから別の小さな物体が切り離されたように見えた。

 身に着けていた何かの装備品をうっかり落としてしまったのかと思ったが、そうではなかった。

 落ちてきた黒い塊が市街地の外れの方に消えたその一瞬後、強烈な振動と爆音が町中に轟いた。

 兵士が落したのは小型の爆弾だった。

 兵士たちは爆撃機替わりに自らが爆弾を装着し、上空から落とすという作戦のようだ。

 避難を始めた市民たちの悲鳴があちこちで聞こえる。

 一人の兵士が落した爆弾が合図となって、次々に爆弾が落ち始めた。

 爆弾を落とし終えた黒い兵士は黒煙が立ち上がる街の一角に降り立ち、剣を抜いて逃げ惑う市民を打倒し始めた。

 この度の戦闘で、兵士は一般市民を襲わないものだと、クレアは勝手に思い込んでいた。

 爆弾が建物に命中し、煉瓦や石材の破片が飛び散った。

 小さな石の破片といえども、生身の体に当たったらただの怪我では済まない。

 重症どころか、下手をすれば即死だ。

 クレアは昨日よりも破壊力を増した黒い軍団の攻撃に、これはもはや自分の力でどうにかなるものではないと思った。

 最初の爆音で起きた耳鳴りがずっと止まず、耳を指で塞いでその場にしゃがみこんだ。

 兵士の一人がクレアの姿に気づき、血で汚れた剣を向けてゆっくりと近づいて来る。

 クレアは近づいて来る兵士の姿から目が離せなくなっていた。

 腰の辺りに爆弾を装着していたらしい空のベルトを巻いている。

 兵士の眼は、人ではなく単に標的を見定めるような冷たい光を放っていた。

 今度は間違いなく殺される。昨日渡されたお守り替わりぐらいにはなりそうなあの弓と矢も手元にはない。

 (そうだ、あの弓と矢は、傷を手当してもらったあのテントの中に置いてきたんだ)

 殺されそうな危機的な状況の中で、渡された弓と矢がその後どうしたのか思い出すなんて、クレアは自分が意外と冷静に考えていることが可笑しかった。

 近づいてきた兵士は剣を振り上げて構えたが、剣がクレアに向けて振り下ろされることはなかった。

 兵士は剣を構えたまま、呻き声をあげて仰け反った。

 いきなり背中を蜂に刺されて、その刺された箇所を確かめようとしているかのように、片手を後ろに伸ばして藻搔いた。

 さらに兵士は二度目の呻き声をあげ、膝頭を地面に打ち付けて、クレアの方に上体を傾けた。

 倒れ掛かる兵士の体を反射的に避けたクレアの目線の先に、ワルキューレの姿があった。

 彼に異変が起きたのは、スクルドが背後から切りつけたからだと、クレアは悟った。

 居合の抜きの達人が唐竹割(からたけわり)を決めたようなポーズでスクルドは立っていた。

 剣を振るスピードが速いためか、刃面に血痕は付着しておらず、切れ味の鋭さを見せつけるかのように真昼の陽光に煌めいた。

「スクルド!」

 クレアは立ち上がると、スクルドに抱き付くように飛びついた。

 頑丈な兵士が数人がかりでタックルしても微動だにしなさそうなスクルドが、クレアにふいをつかれて、少しだけよろけた。

 昨日最初に見たときは女子レスラーが鎧を纏っているような頑強そのものという印象を持っていたが、間近で見るスクルドの身体は自分と変わらないぐらい意外と華奢なことがわかった。

「救世主(メシア)、無事か」

 印象が変わってしまうと、高い声の女性が無理をして低いトーンを出しているように感じてしまう。

「爆音で耳がまだよく聞こえないけど、今のところ怪我はないわ」

 クレアは、助けられたばかりだというのに、自分が姉のような気分になってスクルドに語りかけた。

 スクルドは辺りを見回し、「少し遅かったようだ」と独りごちた。


 しかし、この状況はどういうことなのか、先ほどまでののんびりとした街の景色は一変した。

 爆音は止んだが、きな臭い空気が当たり一面を覆いつくして息苦しい。

 やっと現れた白い兵士たちが地上に降り立った黒い軍団に反撃を始めているようだ。

 近代的な爆弾による爆撃の後で街中に響く、剣と剣が触れ合う時代がかった物音に、クレアはこの世界の文明というのは、どういう進化の遂げ方をしているのかと、不思議に感じた。

「スクルド、これは何が起こったの? 戦闘が再開されたの?」

「いや、どうやらT国軍の中の過激な連中が決起して、勝手に奇襲を企てたようだ。こうなると、Y国軍も黙ってはいないだろう」

「奇襲?」

「そうだ。過激な連中は一旦戦いが始まれば、白黒の決着が付くまで戦闘を止めたがらない。ところが、昨日の戦闘のあと、すぐに休戦ということになり、T国軍の中にも納得のいかない連中がいたのだろう。我々の掴んだ情報では、自分たちで決着を付けてやろうと、爆弾を腰に巻いてY国の中心街である、この街を空爆しに現れたというわけだ」

 スクルドは白い兵士たちが街中の黒い兵士をあらかた片付けたのを確認してから、剣を鞘に納めた。

 

「スクルド、ヒルドがやられた」

 クレアとスクルドは、別の女性の声がして振り返った。

 そこには、昨日のワルキューレの二人組が、傷ついた方を肩で支えながら力なく歩いてくる姿があった。

 神々でもこんな怪我を負うのかと、クレアは率直に感じた。

「ヒルド、大丈夫か」

 スクルドの呼びかけに、肩に担がれた方の女性が大丈夫というふうに頷いてみせたが、かなり苦しそうに顔を歪めている。

「ヒルドが降り立ったところにちょうど空からの爆撃があった」

 スクルドは苦虫を噛み潰したような顔で、肩に担いでいる女性が指差した方角を見返した。

「メシアよ、申し訳ない。もっと詳しい話をしようと思っていたが、緊急事態だ。あなたへの説明はまた次回ということで了承願いたい」

「もちろんよ、早くその人を手当してあげて」

 クレアは全身が煤と血で赤黒く汚れたヒルドという女性が心配で、彼女たちを追いやるようにまくし立てた。

 三人は挨拶もそこそこに、怪我をしたスコグルを真ん中に挟んで飛び上がると、元来た方角へゆっくりと姿を消していった。


 破壊された街中でワルキューレの姿を見送った後、クレアは思い出したようにクリムトの店を目指して駆け出して行った。

          

          *

 

 クリムトのレストランがあった建物1階部分は爆弾が近くで破裂したのか、かなりの部分が吹き飛んでいた。

 その状況を目の当たりにして、クレアは思わず両手で口元を覆った。

「ひどい」

 先ほどまでネルバとエリスの三人で座っていた席の辺りは、焼けただれた木片や石が転がっているだけのまさに廃墟と化していた。厨房があったあたりまで壁がなくなって、取り壊されている途中のビルのようだ。

 爆弾が落ちた場所は黒煙が立ち上っているところもあったが、火災らしき炎は見られない。火事の原因となる燃える材料も爆風で吹き飛んでいるためだろう。

 そのため、消火活動をしている人はほとんど見かけない。

 瓦礫の下敷きになった人を助けたり、怪我をした人を運び出したりという作業がほとんどで、レストランの店内にも容易に立ち入ることができた。

 クレアはレストランの現状を見て涙が出そうになったとき、「クレアさん」と、誰かが自分を呼ぶ声がして辺りを見回した。

「ああ、よかった。無事でしたか」

 クリムトがクレアの後ろに立っていた。

「クリムトさん、そっちこそ、無事だったんですか」

「爆弾が落ちたとき、私は厨房の奥にいてなんとか助かりました。ただ、店のボーイの一人が重症を負いまして、病院に運ばれました」

 重傷を負ったというのは、きっとあのモッズヘアのボーイだ。

クリムトは、右手を庇うような姿勢で顔を歪めたまま、苦笑いを漏らしながら話した。

「幸い命に別状はないようですが、深手を負っています。

彼らが休戦協定を破って、街の中を急襲するとは思ってもみませんでした」

 クレアは先ほどワルキューレから聞かされた話をしようか、迷ったが、言わないでおくことにした。

 ワルキューレの存在を他人に明かさない方がいいと、エリスからも忠告されている。

 クリムトが妖精のことを知っていたとしても、ワルキューレについて、どれほど詳しいかはわからない。

「そうだ。その病院というのは、どこにあるの?」

「彼の見舞いですか? そんなに心配なさらないでもいいですよ。あ、もしかして、クレアさんも怪我をされているとか?」

「いいえ、そうではなくて、この街の病院に知り合いがいるのよ。ただ、この街にほかにも病院があれば話は別だけれど」

「それなら大丈夫、この街の病院は『Y国立病院』一つきりです。今その場所をお教えします」

 クリムトは自分が爆弾被害にあってそれどころではないだろうに、親切にも手書きで地図を書いて病院の位置を教えてくれた。

「ありがとう。クリムトさん」

「お気をつけて。これで王宮も忙しくなったでしょうし、明日エンゲルス王に会えるかどうかわからなくなりましたが、無事会えることを祈ってます」


 クリムトに見送られながら、クレアは病院までの道を急いだ。

 街中は至るところで混乱していた。

 怪我人が大勢いて、病院は大変な騒ぎになっているに違いない。

 幸いなことに病院の建物は無事に残っていた。広い間口は混雑していた。

 ロビーに寝かされた怪我人の間を救護人や看護人が忙しく動いている。

 受付で「すみません」と呼びかけると「申し訳ありませんが、今順番に対応しておりますので、しばらくお待ちください」と言われてしまった。

 病院も忙しいだろうが、クレアもここはゆっくり構えていられない。

 ロビーを抜けて、診察室の方へ向かおうとしている看護師の一人を捕まえて、エミリアは声をかけた。

「看護師のエミリアかマチルダを探しています。すぐにでも会いたいんです」

 袖を掴まれた看護師は立ち止まって答えた。

「マチルダは私ですけど?」

 眼鏡をかけたこの女性もマチルダというのか。

「いえ、私が探しているのは別のマチルダです」

「マチルダという看護師は私ひとりですが」

「この病院にあなただけ? それじゃ、エミリアは?」

「エミリアという看護師は当院にはおりません」


     *

 

 クレアは病院を飛び出すと、マチルダとエミリアの家へ戻った。

 道の途中にクリムトのレストランがあったが、通り過ぎるときにクリムトらしき姿は見当たらなかった。

 どこかへ出向いているのかもしれない。

 クレアは心臓の高鳴りが先ほどから止まなかった。

 病院にマチルダとエミリアはいなかったのだ。

 では、彼女たちはいったい、誰なのか? 看護師ではなかったのか。

 だが、クレアの腕の手当てをきっちりとしてくれたし、傷口を縫うことだって、素人に簡単にできるとは思えない。

 見覚えのある共同の玄関を開け、部屋への階段を駆け上がると、扉にはまだ鍵がかかっていた。

 外に出る際、ドアについている郵便受けに部屋の鍵は入れてしまった。もう開けることはできない。

 どうしたものかと階下に降りていくと、ちょうど箒を持って中庭に通じる勝手口から入ってきた白髪の老人から声をかけられた。

「あなた、もしかしてクレアさん?」

「ええ、そうですけど」

「二階の間借り人から、預かりものがあるんだけど」

 そう言って、一階にある管理室から荷物を持ってきた。

 最初にネルバから渡された弓と矢、そしてクレアが着ていた黒い服と背負っていた鞄だ。

 さらに、昨夜着たパジャマなど、幾つかの着替えもあった。

 服は丁寧に畳まれて、トートバックのような袋の中に仕舞われていた。

 黒い服を取り出してみると、きっちりとクリーニングされて、袖の部分が繕われていた。

 どういう技術かわからないが、槍の刃先で切れた跡がまったくわからないほどに修理されていた。

「それと、これを預かっているよ」

 管理人から渡されたのは白い封筒に入った手紙が一枚。

 取り出してみると次のように書かれていた。


「クレアへ


 最初にお断りしておきたいのですが、私たち姉妹は、決してあなたを騙そうとしていたわけではありません。

 結果として騙していたことになるかもしれませんが、私たちとしては、あなたの素直な人柄に触れてとても心苦しいのです。

 私たちは、あなたを無事に味方の国へと導くように、とあるところから頼まれていたのです。

 あなたが怪我を負った際は、治療を施して保護することが私たちの役目でした。

 あなたが妖精から預かった矢をT国に向けたとき、私たちはY国の看護人としてこちらの側で待機していました。

 その反対に、あなたがY国に矢を向けたとしたら、T国の看護人として待機することになっていました。

 それらの経緯については、この手紙をお読みになっている時点で、すでにご存じかもしれません。

 私たちは、あなたが無事、ここで一夜を越すことができてとても安心しています。

さて、私たちの役目はここで終わりです。

 なお予定外の行動となりましたが、あなたにお貸しした服は、本当にエミリア個人の所有物です。

幾ら自由にお金の使えるIDPがあっても、この非常事態の中では、服を手に入れることはなかなか難しいと思います。

 ささやかながら、それはプレゼントいたしますので、こちらの世界にいる間、どうぞご自由にお使いください。

 短い間でしたが、お会いできて嬉しく思っています。

 では、あなたのこれからのご武運を心よりお祈り申し上げます。


                   マチルダ&エミリア」

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