第7話 メンバーの素顔


だけどーー


「ここってみんなのモノなのに。なんであの人たちだけでいい席を占領してるんだろう……」



言葉の通り


食堂で一番日当たりの良いところを我が物顔で陣取っている。



「ちょっと図々しいわよね……」



柚月のひと言に


「だってF組なんだから仕方ないわよ」

「そうだよ。F組だし」

「そもそも俺たちがF組に、歯向かおうっていうのが間違いなんだよ」



ーーだから、そのF組ってなんなのよっ?!



「…みんな…わたしの話しを聞いてる?」



ーーもしもし……?


皆さん。なんでそんなに見つめて……?




そう思っている柚月の瞳にひとりの生徒が映る。



見覚えのあるその顔はーー



「…渉……くん?」



しかし


「はぁ……素敵よねぇ……」



一通り、彼らを見ていてやっと落ち着いたのか


「あ、話し、なんだっけ?」


紗織が柚月に振り向いた。「ごめん。なんでも聞いて」





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