第16話 リサイクル店店員の憂鬱その5

私の名前はひいらぎ。邪悪な霊に体を乗っ取られた、普通のリサイクル店店員である。勤務するリサイクル店の悪徳経営者に復讐するため、その悪行の証拠を集めている。


復讐に利用するため、私は悪霊「ゴーストドライバーちゃん」に魂を売ったのだが…この悪霊、頭がおかしいのだ。だ。


先日も悪徳経営者の悪行に関する証拠固めのためスマホ霊「ギーグルちゃん」を借りようと「ゴーストドライバーちゃん」の元を訪ねたのだが…。

なんか巨大ロボットが完成していた。

えっふざけてんの?


なんか、「トラックフォーム!」とか叫んで、トラック形態に変形させてドヤ顔で自慢してくるんですけど。

えっその変形何の意味があるの?


ていうか、巨大ロボットでコイツらは何と戦っているのか。

ゴジラとでも戦おうというのか。

少なくとも悪霊がやるコトではない。

再度ロボット形態に変形させて、鬼火やらポルターガイストやらを総動員してバーンとバックファイアを飛ばし、ドヤ顔キメポーズで見得を切るゴードラちゃん。

歌舞伎かな?

いずれにせよ悪霊がやるコトではない。

そのような愚行の禁止を申し渡したところ、巨大妖怪が人を恐れさせた事例や、巨大な神が人々の信仰を集めた事例などを持ち出して巨大ロボットの意義と必要性を強調、古代には巨大な埴輪が日本を守った事例も…などと、どうでもいいオカルト話や都市伝説をクドクドと語り始めたので、今日は私もう帰宅しますお疲れっした!スマホ霊のギーグルちゃんは借りていきます!


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