第2話 「夢の解き明かし!」

「パロ王よ!

永遠に生きられますように!

我らデルタ王国が誇る呪法師と知恵のある宦官達が、御前に馳せ参じました・・

どうか我らに パロ王の夢を御聞かせ下さい!

我ら呪法師が 夢を解き明かし

王の心の騒ぎを 解決してご覧にいれます!」


「呪法師の長サイカよ!

お前達が 知恵のある呪法師でる事を我は知っている!

しかし今回我が見た夢について・お前達に語る事はできない!

何故なら 我が見た夢は特別であり!

軽々しく 語れる内容ではないのだ!

我は 神を恐れる者であるから!!


お前達が 力ある呪法師であるなら

我が話さなくても 解き明かす事ができる筈だ!


もし夢の内容を語ったとしても

お前達は 知恵を働かせて

我が納得するような 適当な解釈を押し付けるかもしれない!

そうはいかない!!!

我の夢には 必ず意味がある!


さぁ!夢を解き明かすのだ!!!

3日の猶予をやろう!

もし解き明かす事ができたら 望みの褒美を約束しよう!

しかし・・もし解き明かせなければ 命はないものと思え!!」


パロ王の命令を聞き

呪法師達は 震えあがった

王の命令は絶対であり!命令に反したら

容赦なく 我らに裁きを下されるであろう・・


「夢の内容を語らずして・・どうして解き明かす事ができるだろうか?

王は我らを貶める事が 目的ではないのか?


王の前を去った 呪法師と知恵ある宦官は

王宮を出ると 宦官長ポティファルの執務室に集まり、対策を練る事にした



「宦官長ラルクよ!

王の夢をご存知ないですか?

側近である あなたになら

王は語られたのではないか?」


「昨晩、王が悪夢を見られた事は間違いない・・ 

王の寝室の控室で 何人もの侍従達が王の叫び声を聞いた、と報告があった・・

しかし内容までは・・分からない・・誰も知らぬのだ・・」


「呪法師の長サイカ殿なら

夢の解き明かしができるのではないですか?」


「夢の内容を聞かずして・・

どうして解き明かしなど出来ようか?

神のみぞ知る領域である!


しかし・・

困った事になった!

・・・・・・・・・・・・・・・

3日で夢を解き明かせなど・・不可能に近い・

もし解き明かしが出来なければ・・我らの命はない・・

王宮内で王の夢の内容を知る者がいないか?探し出すのだ!!」

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