第22話 ルーティーン
「今日は、カナマートのお仕事のルーティーンをご紹介しますね。
まず深夜3時に1便が来ます。一番多い荷物で、おせんべい、クッキー、トカゲ用シャンプー、あとバックヤードに置く飲料もドッと来ます。タオル、メモ帳などの雑貨も届きます。これを1つ残らずスキャナーでスキャンしてから、所定の場所に品物を入れていきます。これが結構苦労するんです…。
そんな事をしてる間に、深夜3時半にチルド便がやってきます。これは飲み物やお弁当など、常に冷やしておかないといけない品物です。1便と必ずかぶるので、必死に両方を同時進行で進めていきます。
深夜4時頃に新聞が配達されてきます。新聞だけを買いにくるおじいちゃんもいるので、これも急いでストックします。
これが終わるとひと段落で、あとは朝ピークがくるまで淡々とお仕事をします。
朝ピークには沢山人が来ますが、買う物が少ないので沢山さばいていけます。
お昼ごろ、チルド2便が来ます。これでお弁当や飲み物を補充して昼ピークのお客さんに買ってもらえるよう置き揃えます。一番つらいのが昼ピークかもしれません。みんなお昼ご飯を買いにやってくるのです。
そして夕方少しひと段落してから、夜7時頃大量の雑誌が配送されてきますので本棚に並べていきます。そして夜ピークがきます。ソフトクリームを買いに沢山の人がやってきます。深夜はお客さんも少ないので休憩ができます。
ルーティーンはこんな感じでしょうか。
あ、今日からおでんという不思議なおいしさの食べ物と中華まんがはじまります。みなさん忙しいですが頑張りましょう、と…」
カナはここまでノートに書いてから、伸びをした。
「ん-っ」
新人のロボット用の研修ノートを書いたのだったが、ロボットは超高性能のため1日で覚えてしまう事に気づき、ちょっと馬鹿らしくなってしまった。
今日は雨で傘がよく売れている。カナはヒマさと戦いながら、アンニュイな気持ちで湿気たおせんべいをひと口食べた。
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