第2話 夏の青色

朝日を浴びて、蜘蛛の巣は青光りした。家主は柱の横で営巣を続ける。巣の向こうには夏空。入道雲の影が遠くの山腹を覆う。近頃よく降る通り雨が今日も降るのかもしれない。手のひらに落ちる色。小屋のトタン屋根も青。スポーツドリンクの蓋も青。儚い夢も水溜りも、指輪の宝石も青。溺れそうな青い色。

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