第3話

 「ラフルトでの生活をする時にどうしたらいいかのアドバイスが欲しいです」


 「そうですね。転生させる場所は町の近くですからそのまま町に向かっていくといいですよ。その後は冒険者ギルドか商人ギルドに登録するのがいいですね。恩恵スキルで生産系スキルを取るのなら生産系のギルドに登録してもいいです。ギルドに登録するとギルドカードを作れますのでそれがあれば町の行き来や身分証の代わりになります」


 近くに町があるなら安心かな


 「なるほど、町が近くにあるんですね。それからギルドに登録する。なら貰う恩恵スキルをどういったスキルにくるか」


 「ゆっくり考えてください。これからハルトさんの身体を作るのでなにかあったら声をかけてください」


 そう言ってリフラス様は俺の身体を作る為か空中を見たり手を動かしながら何かをやっているのをチラッと見てからどういったスキルにするか考える

 どれくらいのスキルを貰えるかわからないからとりあえずラフルトで生きるのに必要そうだったり役に立つようなスキルを考えているとそれなりに時間が経った様でリフラス様がこっちに声をかけてきた


 「どのようなスキルにするか決まりましたか」

 

 「はい、何個か考えました。ても何個貰えるかわかりません」


 「まあそうですね。どんなスキルかにもよりますからね。欲しい順番で教えてくださいそれで何個与えられるかスキルを作りながら聞きますから」


 「わかりました。一つ目はラフルトでのサポートをしてくれるスキルをお願いします。できればスキルの事やラフルトで生きるのに必要な事を教えてくれる様なスキルがいいです」


 「なるほどスキルを作るのに時間がかかりますから少し待っていてくださいね」


 リフラス様はまた空中で何かを操作し始めた。それを眺めながら待つと操作を終えた様だ


 「これで完成ですね。まだ容量はありますから二つ目を教えてください」


 「はい、二つ目は病気や怪我などを回復してくれるスキルをください。毒や呪い、身体の欠損も治して身体を健康にしてくれる様なスキルです」


 「ふむ、自身の病気や毒、呪いなどにならず身体を再生などで傷や欠損を治したりするスキルではなく他人にも使えるスキルにするのですか?」


 「はい、そうしようかと思います。それならそのスキルでお金を稼げるかもしれませんし」


 「そうですか。でも狙われる可能性がありますし与えられるスキルの容量をより多く取りますよ」


 そうか狙われるかもしれないのか


 「うーん、やっぱりそのままでお願いします。もしかしたらラフルトで一緒に活動する人ができるかもしれませんから」


 「じゃあさっそく作りますからまた少し時間がかかりますから容量からして次の恩恵スキルで最後になりそうですからよく考えてください」


 次で最後かまだ何個かあったけど順番で悩んだけどモンスターとの戦闘で役に立つスキルにしようと思ったけど生産系スキルにも効果がある汎用性があるスキルの方がいいかもな


 「終わりました。最後のスキルを教えてください」


 「最後は取得できるジョブの数を増やせるスキルってできますか」


 「ジョブを増やすスキルですか。少し確認します」


 リフラス様がまた空中を操作して確認している様子を見ていると確認が終わったようだ


 「残りの容量的にできますよ。ですがいいのですか?ジョブの数は百レベル毎に一つずつ増えますよ」


 「はい、いいです。スキルを貰ってもレベルアップでも増えるんですよね」


 「増えますから安心してください。では最後の一つはそのスキルにしますね」


 作っているのを待ちながらリフラス様の様子を見ながら今後のことを考えていると操作が終わった様だ


 「まだ微妙にスキルを与えられる容量があるので残りの容量で私が与えられるスキルをちょっとおまけして増やしておきました」


 「そうなんですかありがとうございます」


 「今後の話ですね。私が話すことはだいたい終わりましたので後はハルトさんの身体と先ほど作る様に操作したスキルが完成するまでやることがありません。それで完成するまでの間ハルトさんには眠ってもらおうと思います。質問とかありますか」


 「身体やスキルの完成には時間が眠ったりするほどそんなにかかるんですか」


 「一年ほどかかりますね。その間私が話し相手になればいいんでしょうがこれでも神としての仕事もあるのでそんなに時間が取れませんから申し訳ないですが眠ってもらおうかと」


 やっぱり身体を一から作るのはそんなにかかるのか。なんか神様だから一瞬でできるのかと思っていたけどそんなになにもない空間で過ごせないだろうしな


 「わかりました。質問を終えたらお願いします。それで質問なんですが世界樹の迷宮攻略をして欲しいって言っていましたがなんでなんですか」


 「まだ一度も攻略されていないというのもあるんですがその世界樹を攻略することでその世界樹が溜め込んでいるエネルギーの放出をすることがやって欲しいことなんです。エネルギーの放出は世界樹の迷宮のモンスターを倒すことでもできるのですが攻略することでの放出はかなり多いいのでお願いします」


 「そのエネルギーの放出はやらなきゃいけないことなんですか」


 「必要なことです。エネルギーを放出することで世界全土にエネルギーが行き渡りラフルトが拡大して大きくなり世界の格が上がりますから要するに世界のレベルアップが起こります」


 「世界がレベルアップするとなにがあるんですか」


 「そうですね。実際に起こったことがないですが世界に新しい物質やエネルギーが現れたり世界そのものが大きくなったりいろいろなことがあるみたいです」


 なんか曖昧だな。本当に攻略した方がいいのか?


 「世界のレベルアップってしなきゃいけないんですか?」


 「そう言われるとしなくても大丈夫ですがこのラフルトは一度もレベルアップはしていないんですよ。ですので一回くらいはして欲しいなと思っているんです」


 まあ確かに個人的なお願いって言っていたしな。それに世界樹の迷宮攻略をできるのかもわからないことだし


 「そうですかわかりました。でも世界樹の迷宮を攻略したらなにか報酬を貰えたりしますか」


 「報酬ですか。構いませんよどんな報酬でも私ができることならですがどんな報酬が欲しいですか?」


 「うーん、今は欲しい物っていっても思い浮かばないのでラフルトでの生活をしていくうちに欲しい報酬が出てくるかもしれないから攻略した時でいいですか」


 「では世界樹の迷宮を攻略し終えた時に頂上にある神殿で私に祈りを捧げてください。ハルトさんに攻略して欲しい世界樹は私の仕事での重要な場所ですからね。祈りを捧げれば直ぐわかりますから」


 リフラス様の仕事で世界樹が重要なのか。それならリフラス様が世界樹のエネルギーを放出すればいいんじゃないのか?


 「あーそれはですね。私達神々が直接エネルギーの放出をするのは禁止されているからなんですよ」


 「なんでですか」


 「それはですね。世界の創造まで遡るんですがこの世界ラフルトは創造神オール様が作り出した世界なんです。創造神オール様はありとあらゆる世界を創造した神であり私達創造神派のリーダーなのです。そして神は創造神オール様が作り出した他に自然に生み出されたり生き物が昇格してなったりします。世界のレベルアップのルールはオール様が決めたことですのでできない様になっています」


 「そのルールがあるからできないのですね。そういえば勇者達は邪神の尖兵がって話ですが邪神も創造神派なら話し合いでどうにかならなかったんですか」


 「無理なんです。邪神は創造神派の神ではないので邪神は破壊神サイン様の破壊神派に属しているのです」


 なんかまた別の神様が出てきたな


 「破壊神派ってなんなんですか」


 「破壊神派は世界を壊すのを目的にしている神々のことです。ラフルトに現れた尖兵も破壊神派の神がこの世界に送り込んだ者です」


 「なんでそんなことをしてくるんですか」


 「オール様が世界を創造しサイン様が壊すそれが二柱の仕事なのです。そして私達創造派は世界を育み破壊神派は世界を荒廃させるそして荒廃した世界をサイン様が壊してオール様がまた新しい世界を作るその繰り返しを行います」


 「なら俺も大神殿の攻略をした方がいいんじゃないですか」


 「そうですね。ですが勇者達もいるので大丈夫ですよ。それで世界のレベルアップは世界を育んだということですからですのでお願いしますね」


 まあやれそうならだけど頑張ってみよう


 「頑張ってみます」


 「なにか他に質問はありますか。なければ転生の用意をします」


 もう思いつかないな


 「転生お願いします」


 「わかりました。それと一番目のスキルに世界樹の場所の行き方を教えておきますから聞いてください。では目を瞑ってください。次に目を開ける時はラフルトにいますから頑張ってください」


 言われた通りに目を瞑っていると意識がフッとなくなった

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