第5話 「少年法」で、本当に救われたのか…

朱羽子の悲鳴に、隣の部屋や道路を行く人が、朱羽子の部屋に入って来た。

しかし、その状況をすぐ呑み込める人は中々いなかった。

そんな中、朱羽子に何回か児童相談所に朱羽子を守って欲しい、と伝えてくれていた21歳の女性が、部屋に飛び込み、咄嗟に朱羽子の体を触り、怪我がないかを確かめた。

その後、振り返ると、橙史がお腹から血を流して倒れていた。

「朱羽子ちゃん、どうしたの!?」


朱羽子の悲鳴は止まらない。

「キャ―――――!!イヤ――――――!!」


朱羽子を抱き締めながら、その女性は、

「誰か、救急車を呼んでください!」

「あ…!はい!」

1人の青年が返事をして、すぐ救急車を呼んだ。


その後は近所から野次馬が朱羽子の家を囲んだ。



しばらくたって、救急車と警察が到着し、橙史は救急車に乗せられ、朱羽子は優しい言葉を警察官にかけられながら、パトカーに乗せられて警察病院に運ばれた。




そして―…、





岩滑朱羽子  7歳。



罪名、殺人。




しかし、少年法により、刑事責任はなく、刑事裁判にもかけられる事も無かった。

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