3話 「レビューは素直に嬉しい」

 俺がこの世界に来て一週間くらい経った。

 突然だけど、俺が今いるオークの村について知ったことを話そうと思う。

 え?

 今更なんでかって?

 情景が浮かびにくいかなって思ってさ。

 ん?

 なんでそんなこと思ったかだって?

 てめえ! それ以上、なんか聞いてきたらぶっ飛ばすからな‼



 ゴホン!

 さて、俺のいるオーク村についてだが。

 その名の通り、オークの村なのだが人口?は1000にも満たないらしい。

 こいつら、前回5万の兵に1000で立ち向かってたこと? キモすぎる。

 そのキモさで分かるようにこの世界でのオークはとにかく強いらしい。


 だから、人間など他の種族から恐れられ、根絶やしにされそうになってきたことから山奥に逃げ、この村を作ったらしい。

 意外と心優しい連中らしい。

 オークの見た目は緑色の肌に豚みたいな顔。

 イメージ通りって感じだな。

 村は民族っぽい感じだな。


 まあ、日本での便利社会をしゃぶりつくしていた俺には村のような不便な生活はキツいと思っていたが。

 そう、ここは異世界である。

 魔法があるのだ。

 おい、魔法くそ便利だぞ。

 もう戻れねえよ。

 この便利さを知っちまったら戻れねえよ。


 具体的には、家電をより便利にした感じ。

 部屋は風魔法でエアコンのように快適に。


 物なんか持たなくていいもん、浮かせられるんだから。

 食べ物だって魔法で育てられるから、食い物にも困らない。(なぜか、バナナだけは作れない)

 寝る時はリラックスする魔法をかけることにより、快眠を得られる。

 ヤク○ト1000なんて足元にも及ばない。

 基本的には魔法で何でも解決できるし。


 まあ、娯楽に関してはTVとかスマホみたいのはないけどな。

 おい…

 お前、いま鼻で笑ったよな?

「異世界より日本の方がいいじゃん」って思ったよな?

 チクショー‼ その通りだよ!

 魔法なんてな所詮大した事ねえんだよ!

 日本の科学力に比べたらゴミだよ、ゴミ。

 こっちでの娯楽なんて飯かセッ○スしかねえよ!

 どうせ、お前らはスマホでエロ動画見てシコってんだろ‼

 分かってんだよ! こっちは!

 くそっ!

 羨ましい……

 みんなが憎い…


 帰りたい。

 人間に戻りたい。

 せめて、人間にしてよ…

 何でオークなのさ。

 😢




「レン様、そろそろよろしいですか?」

 俺は涙をふき、頷く。


 ふう……俺は今からモンちゃんにこの世界について色々教えてもらうことになっている。

 モンちゃんとは、いつも俺の傍にいるオークのことだ。

 本名が某海賊王と同じ名前なので俺が可愛くモンちゃん♡と呼ぶことにした。


「それでは、僭越ながらわたくし、モンちゃん♡がレン様にこの世界の内情をご説明させていただきます。」


「まずは、この世界には魔族と人間がおります。そして、人間と魔族は日々、争っています。」


 へぇ、テンプレ通りだな。


「オークは、この魔族に分類されるのですが、ご存じの通りオークは他の種族と違い、少し特異な存在であります。故に迫害されております。」


 なんて可哀そうな種族なんだ。

 どこの世界でもオークって嫌われてるのか……

 酷い世界だ。

 見た目で判断しやがってよ。

 心だろ。

 まったく。


「そして、ここからは無理を承知でお願いがあります。人間とオーク以外の魔族を根絶やしにしてはもらえませんでしょうか?」


 だから、何言ってんだよ! 

 コイツは。

 イカれてんのか?

 そんな思想を持ってるから迫害されんだろ!

 全然心優しくなかったわ。

 可哀そうとも思わねえよ。

 世界は正しい。


「あのさ、根絶やしとか、そんな物騒な考えはやめてさ共存とか、もっとこう平和な考えはできないの?」


「共存? 平和? お言葉を返すようですがレン様、我々オークは遥か昔から共存の意思を示してきました。ですが奴らはことごとく我らを裏切り、その度に傷つけられてきました。」


 なるほど。

 それは酷いな。

 だけど、元人間からすると気が進まないっつーか……

 あれ?

 俺、元人間だよな?

 うまくいけば人間となら共存できるんじゃないか?

 そもそも、あのバカ女神は俺がオークを導く存在とかなんとか言ってたんだよな。

 ということは、俺がオークにされた理由ってもしかしてが理由なんじゃないか?


「あのさ、ここら辺に人間の国ってあるか?」

「人間の国ですか? はい……この前攻めてきたムタルゴという国があります。」

「よし!今からそこに行って俺が和平を結んできてやる!」

「お待ちください! さすがにいきなりは無理ですよ。それにこの前、我々を攻めてきたばかりなんですよ! ムタルゴ側も警戒してレン様とは会ってなどくれませんよ。」


 ぐぬぬぬ。

 さすがにいきなりは無理か。

 どうやったら会ってくれんだ?

 あっ、そうだ。


「モンちゃん! その国にさ、やっぱ手紙出してよ。」

「手紙ですか……出したところで会ってくれるという保証はありませぬぞ?」

「うん。だからさ、会ってくれなきゃ、俺が国を滅ぼすって伝えてくんない?」

「国を滅ぼす⁉ レン様! まさか我らオークのために! 感激でございます!」


 まあ、脅す形にはなっちゃったけど。

 この前、攻めてきた奴等なら俺の力を知っているだろうし。

 まず、断らないだろう。


 一週間後


「レン様ーー! ムタルゴ国から書簡が届きましたよー」

「おう! やっと来たか。脅しが効きすぎて悩んだ感じか? そんで、内容は?」

「是非ともお会いしたいとのこと。」


 よっしゃ!

 第一関門は突破だ!

 あとはうまく交渉するだけ。


「そういえば、その国まではどれくらいなんだ?」

「そうですね、人間なら一か月は掛かりますね。」

「えっ……?」

「まあ、我々オークなら一瞬ですけどね。」


 オークってすんげえ!



 次回 究極オーク、ムタルゴに行く。






 第三話を読んで頂きありがとうございます。


 察しの良い人なら分かったかもしれませんが、今回レビューして頂いた鑑さんのアドバイスをネタにしちゃいました。

 鑑さん!

 もし、この話を読んで不快に思われたらすぐ連絡してください!

 音速で変えますんで!


 よかったら応援やレビューよろしくお願いします。


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