疎開できない理由

 叔母の家には2日間いました。その間に父が借家を探して来ました。大阪の市街地は焦土となりましたが、淀川を隔てた川向こうの地区は被害に遭っていなかったからです。

そうは言っても、後日こちら側も毎日のように空爆に晒されましたが。

 この時代には、戦禍を避けて田舎に疎開する人が多く、家を借りるのはそんなに難しくありませんでした。

 私たち家族は疎開したくても、田舎に住む親戚や知り合いもおらず、また父の仕事もあり、大阪を離れられませんでした。

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