第32話
あぁ........なんて幸せな日々なんだろう。
私は、晴夏君を抱きしめられながら頭を撫でられてそんなことを思う。
晴夏君、私の愛おしい人。この世の誰よりも愛おしくて私の何よりかけがえのない人である晴夏君。
私の彼への愛は、薄まるどころか日が経つにつれて大きくなって留まることを知らないようだ。
ヘレンフィッシャーは愛は四年で終わるなんて言っていたけれど、私は四年後も、その先も死んでからだって晴夏君を愛し続けていると思う。
愛は四年だなんて、人類学者も当てにならない。まともな愛を育んでこなかったようね。私は絶賛素晴らしい愛を育んでいて衰えることなんてこの先ないわ。
だって、彼以上の存在何てこの先見つからないし、私、彼以外の男の人はお父さんくらいしか受け入れられないから。
子供の戯言だと思う人もいるだろうけれど、それは結果で語ることにしましょう。
「冴姫だけずるい、私も混ぜて」
絵美里が私が彼と抱き合っているのを見たせいか、勉強を中断して彼へと抱き着く。
絵美里
彼と付き合う前は、絵美里に嫉妬してはいたけれど今となってはとてもいい友人だわ。いえ、家族かしら?
なんだか妹のようなものが出来た感覚。私はこの子の事も今では大切に思っている。
この子の事を何でここまで大切に思ったのかというと、やはり晴夏君の事を考えているからでしょうね。
私と付き合ってから、この子は学校へと来なくなったけれどそれは自分自身に、彼を諦めるように諭していた時間であり、仕方が無かったというべきほかがない。
それに、絵美里は私に「晴夏の事を願うなら、私は諦めなくちゃいけないんです」と晴夏君の事をしっかり考えていて、とても好感を持てた。
私よりも前から彼の事を好きだっただろう絵美里は彼を奪い取った私に対して文句や愚痴を零さないどころか彼の幸せを願って私に託したのだ。
彼の選んだ人ならば問題ないとそう思ったのだとそう思う。
そんなところから、絵美里に好感が持てて私は彼女の事をとても気に入っている。絵美里さん以上に好感が持てる女性もこの先現れないだろうとそう思う。
今のこの幸せも絵美里がいてこそだから、絵美里さんのことを邪険に扱うだなんてそんなことは晴夏君に誓ってしないだろう。
まぁ、絵美里ばっかり構って私に構ってしまう時は少しだけ嫉妬するけれど。
その分抱きしめた時の幸せは相当なものだから私を放って置かれるのもまた良いな何て思ってしまったりもするわけで、晴夏君に直接何かされた訳でもないのに興奮してしまう自分が少し怖い。
また、晴夏君だけでなく、私は絵美里のことを抱きしめることも好きだ。
晴夏君より華奢な女の子らしい柔らかいあの感覚はすごく好き。
もちろん一番は晴夏君の匂いに包まれたこの世界で一番の幸せを感じられるバグだけれど。
将来晴夏君と素敵なえっちを私と絵美里が両方済ませた後は、絵美里と晴夏君と私の三人でエッチしたい。
その時に絵美里のいろんなところを弄って晴夏君と一緒に開発してあげたいなって思ってる。
もちろん、絵美里が私のことを開発してくれても構わない。
私ってSでもあってMでもあるって最近気づいたの。
あぁ、今からが楽しみ。
「冴姫さん、どうしたんですか?頬が赤くなっていますし、呼吸が荒いけれど」
「な、なんでもないの。ただ、私たちの未来を想像して…ね?」
私の情欲に染まった瞳を見て、言った意味を理解したのか晴夏君が顔を真っ赤に染めてこくんと頷いた。
どうして私の彼氏はこんなにも愛おしいのでしょう?
晴夏君を産んでくれたお義父様、お義母様に感謝しなければなりませんね。
高校を卒業したらすぐに同棲することにしましょう。
そして朝から晩までずっと愛し合いたい。
まぁ、そのために今回のテストで晴夏君に勝たなければいけません。
彼は同棲するとなると少しだけ難色を示すかも知れないのでここで約束を取り付けて置かなければ。
絶対に負けませんから
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