5-3

 5日の日、年明け初めて充君と図書館で約束をしていた。


「この前はありがとうね 楽しかったわー」


「いや こっちこそ 本当にあんなにも紗奈が可愛らしいって・・びっくりしたよ」


「でしょー 普段は?」


「まぁ そこそこな」


「・・・あんなに可愛く変身してたら 他の男の子が寄ってきて、充君も気が気じゃぁないでしょ だからブスのまんまでいいよね」


「・・・普段でも・・ブスなんて思ってないよー だからー 自分のことブスって言うのよせってー」


 あの時、買ったミサンガを充君も付けていてくれた。私達、繋がっているんだとその日もウキウキしながら私は勉強していた。


「ウチな 年明けたら 数Ⅱの問題集をやれって、十和姉さんから言われてるねん それと、英語の長文もやりだしていく」


「そうかー そろそろ受ける学科も考えておけよー」


「だねー ぼちぼちね 充君 工学部やろー?」


「まぁな 一応 希望」


「ウチは工学部 無理やわー 興味もないしー」


「まぁ 学部は別でもええやん 教養の間は、一緒やしー」


「そーやねー 見張っておけるしな」


「なんやねん そのー 見張ってって・・」


「うふっ 虫がつかんよーにな」


 そして、その日も私はサンドイッチを作って持って行ってたので、二人で公園で食べていたら、遠くに、あの十和姉さんの妹さんが犬を散歩しているのが見えた。だけど、今日は近くには来なかったので、私は、少し、ほっとしていた。なんだか、充君との間で嫌な予感がしていたから・・。お正月にホームで会った時も、もしかして、充君にお辞儀をしていたんじゃぁないかと疑っているから・・。私は、嫉妬深いんだと自分でも初めて感じていた。

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