第7話

「あんたね、もうちょっと気を遣いなさいよ」

「すみません」

 被災者の男性に聞き込みをしたことを堂本巴に叱責されていた。

 被災者の多くは心身共に疲弊している。更に先ほど怒鳴られたように死者に税金を投入する心霊庁を快く思わない人もいることを痛感した。

「すみません」何度も口にする。

「まあいいわ、あんたを凹ませても女子高生は保護できないもの。いいから仕切り直しよ。私と巽がメインで探るから、あんたら二人は……そうね、瓦礫の撤去を手伝いなさい」

「え?」

「国民のために御奉仕できて良かったじゃない」

「いや、でも」

「言ったでしょ、心霊庁のイメージアップよ」

 フフフと笑いながら二人は歩いていった。

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