第5話 俺のステータス

「いやいや、冗談じゃねぇだろ…なんだよこれ?!てか、俺スキルなかったんじゃねぇのか?!」


『その質問は私が回答します』


女性の声をした何者かが答える


「誰だっ!さっきはあんたの言う通りにして助かったけど…姿を見せろっ!」


『それらの質問、要求には答えられません。ですが、前者の疑問への回答は可能です。』


と淡々と答えていく


『まず私は“ナビ”という初級スキルです。そして、ご主人様のお持ちのスキルの総数は3784です。』


ん?何言ってんだこいつ?

俺はあの性悪女に鑑定されてスキル無しって結果がでたんだぞ?


「あーあ分かったぞ、こりゃ幻聴だな!ついに俺はここまで狂ったか!ハハッ!」


乾いた笑いが出る

虚しすぎる


『幻聴ではありません。私の言うことが信じれないのであればスキルの一覧を見ますか?』


この幻聴否定してきやがったぞ

しかも提案まで指摘やがった…

これってもしかして…現実?

なら、


「あぁ!これが現実なら見せてくれよ!その…3000…何100個のスキルをよ!」


『では、【ステータス】』


ナビがそういうと俺の目の前に半透明の青い板のようなものが出てきた。

そこには、Lv、HP、MP、STR、VIT、DEX、INT、AIG、LUK…などが記されている。

余談だが、LUKの値が低いということは黙っておこうと思う。

てか、全部とは言わないにしてもこれのせいで俺は追放されたのでは?


話を戻すが、

この画面には俺自身のステータスが書かれてある、けど肝心の俺のスキルが1個も書かれていないのだ

やっぱり幻聴なのか…

そう思うとやるせない気持ちになってきた。

そんなモヤモヤした気持ちで自分のそこまで高くなさそうなステータスを何周もしながら読んでいると、


『何をしているのですか、ご主人様?スキルの画面はその画面をスライドすると出てきますよ。』


「いや、出来て当たり前みたいな感じで言ってらっしゃいますけど、説明してもらわんとわかりませんからー!」


生きてるのかも自我があるのかも分からん存在に初めて怒鳴った気がするな。


高校生になって初めてする事って意外とあるんだな〜


そう思うことで前向きになろうとした自分が居た。

だが、あまりに内容が内容で素直に喜べない自分も居た…。


そんな生産性のないことを考えていると


『いや、出来て当たり前では無いですか?だってしっかり右端の方にガイドまで書いているのですから。』


「ん?何言ってんだよこの幻聴モドキがよ〜そんなもんある訳…」


確認のためにもう一度ステータスを見てみるすると…


「あ…ある…」


それはもうウザイくらい

主張が激しすぎてそれにしか目がいかないくらい

例えるなら、どんなに怖いホラー映画を見ていてもも横にとてもグラマラスなお姉さんがいるとそっちに気が行ってしまう感じだ!


……それは男の性でしたな、申し訳ない


話を戻すと(2回目である)、

正直言ってこんなのは最初の時は無かった!

この事実から割り出せる真実とは…


「いや、こりゃさすがにやりすぎだろ、ナビさんよ」


うん、こいつしかいねぇよ


すると、あっさり


『バレましたか/////実は私がやりました/////』


「いや、実体もない奴に照れられても!」


こいつ生きてるかはわかんねぇけど、自我はありまくりじゃねぇかよ!

此の分だとどっかに実体があって生きてるかもしれんな…

さすがにか?


「まぁ、いいや!それよりスキルを確認しないとだな!まだ完全には信じてないけど…見ればわかる事だし!」


なんか、ナビが小声でスライドと馬鹿にしたような声が聞こえたが知ったことではない!


「そりゃ!」


果たしてこんな掛け声必要だったのかなどと考える時間もなく俺は唖然としてしまう。

だってそこには、遠くから見たらただの黒塗りされた何かと思うくらいの文字が、所狭しと書き連ねてあったからである。


「こ、これ…全部、スキルなのか?」


と、俺は息を飲みながら質問する。


『はい。この文字全てがご主人様のスキルでございます。』


顎外れまっせ?殺す気ですか?

いやいや、冗談じゃないよこんなアホみたいな量誰が付与したんだよ!


『あ、ちなみに…』


何か嫌な予感がした時にはもう遅かった。


『このようなスキルのページがあと3ページ程あることを理解していてくださいね。』


最近、ストレスがかかりすぎたのか俺の頭から煙のような物がでていくのを感じた気がした。














皆さん、沢山読んでいただきありがとうございます!

毎回スマホでカクヨムからの通知が来ているごとに嬉しい気持ちでいっぱいになります!

これからもこんな感じで不定期で投稿することになりますが、じゃんじゃん見ていただいて、★をつけてくださるとなお嬉しいです(*^^*)


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