世界の十字路12~精霊からの呼び声~

時雨青葉

プロローグ

想定外の事態



「うっわ~、なにこれぇ……」





 まさかの景色に、彼は声を裏返した。



「あれ、えっと……僕が前に来たのって、二週間くらい前だったよね? ええぇー。二週間で、ここまで増えちゃったの~? うっそ~ん……」



 これは想定外だ。

 早めに手を打てばどうにかなると思っていたのに、事態はそう単純ではなかったらしい。



 今までもなんとか抑えていた状態だったというのに、ここまで状況が悪化しまったら、一人でどうにかするにも限界かもしれない。



「むむ……四の五の言っててもしょうがないね。とりあえず、あそこに顔を出してみるか。」



 思い立ったが吉日。

 案ずるより産むが易しだ。



 彼はぽんと手を打つと、その場からきびすを返した。


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