41話 世界樹

41話 世界樹


ワンダーエルフ族の男ワフがやって来て世界樹のもとへ聖一、シャマ、マホが旅立つことになった。


「よしまずは3人で行ってくるよ!!」


ブーンと羽の音をさせながらハネビが近づいてくる。


「私もいくよーん!何かあったら機動力のある私が伝令しちゃうからねー!」


ハネビもついてきたいようだ。


(お、正直ハネビ来てくれたら助かるなー。)


「すまんハネビ助かるよ。」


「いいよーん。もちろんだよーん。」





(ふむふむ。)


3人でサッと行こうと思ったが、少し考えた方がいいかもと聖一は長考する。


(皆で行動したいけど武器の件とかで、問題が起こらないようにジャイ、作成とか搬入とかでスミフの一族とアントの一族には残ってもらおう。)


「ジャイ、ムスメ、アントの一族、スミフの一族は交渉とか搬入とか武器作成を頼む。それでジャイは特に王様やギルドへの連絡等を一任したい。よろしく!」


「お任せくださいですじゃ!!」


(あとはハイエルの一族の土魔法とかが鍛治場の増設とかで必要になるな。)


「ハイエルの一族も残ってもらえるか?スミフを手伝ってくれ。」


「かしこまりました。」


(よし、いいかな。とにかく今回の旅は先を急ぐ。なんとなくの地図を書いてもらって方角を聞いて……と。)


「よし、じゃあシャマ、マホ、ハネビ、ブラックホールに入ってくれ。」


……嫌そうな顔をする三人であった。




「いってくる!!!」



マホ、シャマ、ハネビをブラックホールに入れて猛スピードで走り出す聖一。




草原を駆け抜ける。



森に入る前に勢い良くジャンプする。



ジャンプの勢いのまま守護天使と合体して得た能力、3秒間の飛行でロケットのように森のはるか上まで一気にとびあがる。


(3秒間とはいえハヤブサのようなスピードで飛べるのはすごいな。クールタイムは10分だっけな。)


力場で足場を展開して跳躍して、また足場を展開してまた跳躍して、また展開して跳躍を繰り返していく。


そして飛行のクールタイムが終わったらまたロケットのように飛ぶ。


を繰り返していく。






(どりゃー!)






「ん?あれかな?でっかい木が見えてきたな。」


遠目で世界樹らしき大木を発見する。





(普通の馬車ならワガマチから2週間って言ってたっけな。…………早朝に出た、とはいえまだ昼。だいぶ早く来れたな。)



「もう着いちゃうな。とにかく近づこう。」



世界樹に近づいていく。



ある程度近づき、改めて雲を突き抜ける大木をゆっくりじっくり見つめる聖一。



(うーん。めちゃめちゃでけぇなー。雲突き抜けてる!!!!高さは富士山くらいかな?!こ、これが世界樹の迫力なのか。)


ジャイアント・トレント・ツリー、通称『世界樹』を見て、その大きさに驚く聖一。


(こんなでかいのが暴走したらヤバいだろこれ。)

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