血に染まる図書室(秀視点〜閲覧注意〜)

僕は、なんてことをしてしまったんだ!皆を危険に晒した上に散り散りにさせてしまうなんて。あの時下手に動かずにじっとしていたら懐中電灯を落とさずにすんだかもしれないのに。いや…後悔するのは今じゃないとにかく皆を探さないと…でも、ここから出るのが怖い。とにかくここを探索して役に立つようなものがないか探してみよう。

ここって…図書室だよね?でも殆どボロボロの本ばっかりだ一体どれくらい人が住んでいないんだろう?

ガチャ……。

え…!何で?鍵を掛けたのに今ドアの開く音がしたような。

僕は、急いで沢山ある本棚と本棚の間に隠れたのと同時にさっき聞いた金属の物を引こずるような甲高い音がし始めた。

僕のことを追いかけてきていたのか。とにかく見つからないようにしないと…。そういえば呼吸の音がしないし人間らしい気配もしない…。ならあれは一体…?

「オカシイナァ…ココニハイッテイクノヲミタノニナァ」

ガタガタと音を鳴らして僕を探してる、ここに居たらそのうち見つかる。でも動いても危ない気がする。どうする……そうだ、本棚をアイツに向けて倒して時間を稼いで走って逃げれば………。

「ミ~ツゥケタ~」

背後を向くと手に斧を持った皮膚のただれた男がこっちを見ていた。

「ヒッ!嫌だ…死にたくな………。」

皮膚のただれた醜い男は手に持った斧を大きく振りかぶって命乞いをする秀の脳天に振り下ろした。秀の体から飛び散るおびただしい量の血で辺りは真っ赤に染まったのだった。

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