薄暗い寒村での昔語り

古くから続く村とそこに住まう一族の因習を、
外から来た者に、ぽつりぽつりと話す、
どこか卑屈な男の一人語り。

戦前の、大正、昭和初期辺りの、
暗く寂しい村の雰囲気がよく表れています。
この文章を読んでいると、
白黒の、木々に埋もれた、
寂れた陰鬱な村の情景が浮かび上がり、
読者の没入感を高めてくれる事でしょう。


DV夫っぽいw 次男と、三男の関係が好きです。
手を上げる事があったとしても、
どこか、兄弟の絆を感じました。

この物語を男は、その一族の出と、
自身に言い聞かせる為に語ったのかなとも。

薄暗い過去の闇の中にあったかも知れない、
不気味で不可思議で残酷な場所。
あなたもたずねてみませんか?