無限に願いを叶える青猫、それが終わる時。とても切ない物語。一読して。

 無限の彼方の僕へ


 暗く澱んでのしかかっていた世の中が、
 こんなにも光に満ち溢れ、アスファルトが熱い。

 僕は知っていた、悪態をつく可愛らしさを。
 僕は知っていた、笑顔の可愛らしさを。
 僕は知っていた、想いの優しさを。

 青々と茂る草に木々、恋を終え、愛を終え、
 青い空を見上げじっとしている蝉の様。

 僕は知っていたんだ、愛おしい想いを。
 僕は願った、ずっと一緒にいたい。

 僕は身勝手、独り善がり。
 僕は閉じ込めた、儚い幸せの中に。
 僕は閉じ込めた、繰り返される悲しみ中に。

 何十回目かの僕、青猫は微笑んでいるかい。
 何百回目かの僕、青猫は悲しんでいないか。
 何千回目かの僕、青猫は愛おしいかい。
 無限の彼方の僕、連れ出して。

 刹那を共に、一瞬を共に、
 限られた時を精一杯共の過ごして。

 もし心が離れたら、悲しくても辛くても苦しくても、
 顔だけは笑って見送って。

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BLUE◇×◇CAT

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