#16




before




「……だるーん……ごろごろ……ん?仕事?……うーん……なんか今日は気分が乗らないなぁ……今日はよくないかな?ほら、最近順調で蓄えもそれなりにあるしさ……今日はおやすみ!おやすみにしよ!それで

……ね?わかるだろ……?ほぉらぁ……イチャイチャしよーよー……やーだー……今日はまる1日お家でイチャイチャしてすごそ?ね?ね?いいでしょ?さぁさぁチュッチュッしよ?ちゅーうー!…………んっ…………はむっ…………えへへっ…………なんだかんだ言ってもキミだってボクとこうしてイチャイチャしたかったんだろ?まったくキミと言う奴はボクの事がどれだけ大好きなんだい?わかってる、わかっているとも!この世の誰よりもボクの事が愛おしくて愛おしく仕方ないのだろ?ふふっ、まったく困ったものだねぇ!まぁ、キミの相手をしてあげるのは嫁であるボクの務めだし!逆にボクに尽くすのは旦那であるキミの務めなわけだ!……いいよ……ボクの身も心もキミのものさ……だから、キミの好きにしていいんだよ?というかキミ、いつもボクのこと好き勝手するじゃないか。今更だよね……ひゃっ!?もう……相変わらずエッチだなぁキミは……毎回、付き合わされるボクの身にもなって欲しいものだ。しかし、このボクを前にして欲望を抑えきれないのは無理もない話だよね。あぁ、キミを虜にしてしまうボクのなんと罪深いことか……ん?ちょっと待って、なんか目が怖いんだが……いいい、いや!?す、好きにしていいとは言ったけども!一旦落ち着こ?ひゃあっ……!?ちょ、ちょっ、まっ……!?」




after




「ガンマくん……とてもとても大事な話があるだが心して聞いてくれるかい?もう!茶化さないでくれるかな!?大事な話だって言ってるじゃないか!まったくこれじゃ先が思いやられるというものだよ……――パパ……うん……そうだよ……ガンマくん……キミはパパになるんだ……うん……うん……どうやらボク……妊娠しちゃったみたい……勿論、キミの子だよ……キミ以外に居るはずないじゃないか、まったく何言ってるんだいキミは……だからね!キミはこれからボクのことを今までよりもっと大切に扱わなくてはならないよ?わかっているかい?もうボクの身体はボクだけの身体じゃないんだからね?それを重々承知してくれよ?これまでみたいに適当に扱ってはいけないからね?優しく優しく腫れ物でも扱うように優しく扱ってくれよ?あーあ、少し喋りすぎたね、ん、んんっ、ボクは喉が乾いたよ。ガンマく――……あ、ありがとう……ちょっと行動が早すぎない?え、あ、いや……文句がある訳じゃないんだけど……あっ……う、うん……大事にするよ……その……ボクとキミの子供だから、ね……えへへっ……」





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