#11




before




「や、やあやあ、ガンマ君……あ、うん……実はだね。先日の1件がギルドマスター……――つまりボクの母。その耳に入ったようでね……それでキミの事を連れてこいと……ふぇ!?すぐ行くって!?ちょっ、ちょっと待ってくれないかな!?いやいや確かに呼んでいるのは確かなんだけども、そんな直ぐに行くかい!?ほら!いろいろ打ち合わせとか擦り合わせとか心の準備とかしておく事があるとは思わないかい?いや、まあ、ボクらの関係は今更隠すことでも、恥ずべき事でも、やましい事がある訳では無いとは思うけども……ね?ここは一旦落ち着いてだよ。冷静になって気持ちの整理をして心の準備をしてから行くべきだと思わないかい?ちょちょちょぉお……!?や、やめっ!はーなーしーてー!キミはよくてもボクはまだ心の準備がッ!!心の準備がぁあっっ!!」




after




「いい加減にしてよッッッ!!!いくら母上だからと言ってなんでそこまで言われなくちゃならないんだよッ!彼の事はボクが自分自身の意思で選んだんだ!他でも無いボクが、彼がよくて、彼しかいなくて、彼だったからこそ一緒に居たいと思ったんだ!それなのになんでそんなに彼の事を悪くいうんだよ!ボクが選んだ彼の事をなんでそんなに信用出来ないんだッ!母上はいつもそうだ!なんだかんだ言ってボクの事をこれっぽっちも信用してないじゃないか!それに……ボク知ってるんだよ。母上とボクが本当は血が繋がってないって事!まるっきり赤の他人だって!もう余計な口出ししないでくれよ!ボクはもう彼と一緒に居るって決めたんだ!今まで育ててくれてありがとうございました!さようならッッ!!」




  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る