第5話 不香の花
風に舞い、私の手元に触れた雪。
不香の花は、私の温度で水になる。
繋いだ手を握り直して指を絡めると、慌てて顔を逸らす貴女の赤い耳。
食べてしまいたいと思っていると、不香の花がそこに落ちた。
溶けた瞬間、香気が満ちる。
雪ではなく、これは私の大事な花香。
私の手で咲く貴女の香りに酔っていたい。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます