「Reboot」或(aru)
ニコニコ:https://www.nicovideo.jp/watch/sm40351047
YouTube:https://www.youtube.com/watch?v=qfgd1J5ZNew
作詞:或(aru)
作曲:或(aru)
編曲:或(aru)
歌唱:初音ミク
次に紹介したいのは、或(aru)が制作した『Reboot』だ。或(aru)は幽(iu)と共に「イツカのヨルに」というユニットを結成しており、それぞれが音楽活動を行っている。またバーチャルYouTuber、通称VTuberとしても活動を行っており、ゲーム配信など様々な配信活動を行っている。
今回の『Reboot』は、2022年4月22日~25日に開催されたニコニコ動画のイベント「The VOCALOID Collection 2022 Spring」(以下、ボカコレ2022春)に投稿された一曲である。3000曲以上もの作品が投稿されたボカコレ2022春において、この『Reboot』はルーキーランキング41位・TOP100ランキング69位と高い評価を得た。
楽曲は、柔らかいギターサウンドを中心に構成されている。筆者の主観にはなるが、アップテンポで疾走感のある楽曲が好まれやすいボカロシーンにおいて、あまり見かけない雰囲気を持った楽曲である。例えるなら、春の穏やかな陽気を思わせる心地良さと優しさを持っている曲だと感じる。ミクの歌声も、温かい印象を持つ調声となっており、楽曲に柔らかい空気を持たせている。
歌詞も独特の柔らかさを持っており、楽曲の優しい雰囲気をより感じさせるものとなっている。例えば、歌詞には四季を色に例えるフレーズが使われているが、その言い回しが良い。
「ちょっとふわっとする セピア色の夏だった」
「ちょっと不安になる 鈍色の秋だった」
「ちょっと歌ってみる 藍色の冬だった」
「ちょっとハッとする 空色の春だった」
それぞれセピア色・鈍色・藍色・空色と表現している。「空色の春」という表現が私は特に好きだ。この美しい言葉は、歌詞というより「詩」と表現するべきだろう。飾らない、けど美しい。そんなありふれた日常のすばらしさを感じさせる歌詞だと私は思う。
MVもこの楽曲は良い。日常風景を撮った写真に、小さなミクがたたずんでいるという構図を淡々と流していく単純な映像だ。時には手を振ったり、後ろを振り返ってみたりかわいらしい動きを見せてくれる。この愛らしいミクと、美しい日常風景が合わさって、この楽曲の良さを視覚的に表現している。
この楽曲は歌詞・メロディ・MVの全てが絶妙にかみ合って、唯一無二の良さを発揮している。ぜひ動画を観て、その良さを感じてもらいたい。
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