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 「と、ゆうわけだから、」


 つぎの日、ぼくたちは夕暮れの逗子海岸で円陣を組んでいた。


 「と、ゆうことは、あれですか」

 シュウが分厚い黒縁メガネを忙しなくいじる。


 「やる、の?」

 ハルカが甘く微笑んで顔をのぞきこんでくる。背景にバラが咲いてる。


 「やるしか、ない。ぼくたちで、」


 ぼくは自由帳を、まんなかに広げた。


 「ベティちゃんを、誘拐する!」

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