危機

問題発生


これ間に合わないのでは……?

通しでやってもまともに終わらない演者

台詞が変わり続ける脚本

びんぼっちゃまな被服班

便利使いの小道具

そして余裕こいてたけど全然追加発注でてんてこ舞いの大道具。というかうちが一番やばい。追加人員をもらった。


ということでラスト一週間はデスマ。

これはその記録である。

その前の日はみんなで大道具作成。

楽しいのにそれでも笑えない

楽しいとは思ってくれてるんだ

ああ

じゃあちょっとくらい笑顔下手くそでもいいよ

よくねーよ

じゃあほら

写真

笑顔に加工

ほら笑えた

ずるじゃん

加工は乙女の嗜みですから

乙女が盗み撮りするなバカ

外出てくる

あー、くそ

ピカ、涙

思い出す

母親との最後の一枚を


くだらないことを言ってたとき

母が言う

言われるままにアプリを入れて写真を撮る

久しぶりの母の笑顔がスマホの中にあった

ずるじゃんって泣きながら言うが


「いいの、ちゃんと心で笑ってるんだから。それに、イマドキの女のコはみんな加工してるらしいよ。ハイカラでしょ?」



あー、くそ、あの女、似たようなこと言いやがって



ラス2くらいからは泊まり込み。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る