第3話ささいな異変
絵美の気づき
そして、翌日の朝---------------
気づくと、またもやベッドから落ちた状態で寝ていたゆき。
小鳥のさえずり(ちゅんちゅん、ちゅん、ちゅん)一階から何やらおいしそうな匂いがしてくる。
こまゆ(母)の声が廊下に響きわたる。
こまゆ「ゆきいー!もう起きなさい、昨日遅くに忍び足で帰ってきたでしょ?分かってるんだからねっ、
早く身支度しなさいっ。お友達玄関で待ってくれてるわよ!!」
ゆき「はああい………」
身支度を終え眠そうに、朝食を食べ終えると玄関にイツメンの二人がいた。
ゆき「あっ、おはよお!あたし待たせちゃってごめんね?」
絵美「おっはあ~~ゆき……ていいたいとこやけど あんたその制服
まさかの反対!?」
ゆき「マジ?! うわああああやらかしたあ、ごめんちょっと着替えてくるしまってて汗」
数分後………
ゆき「ごめんね、待たせちゃて…じゃあそろそろ行こっか!」
絵美「反対のままでもよかった気いするけどな…笑 斬新な登校スタイルっていうか!」
ゆき「もうう、そんなことしたら有名人に秒でなっちゃうよ;」
そうしてゆきたちは、談笑しながら桜魔学園に到着した。
ゆき「無二い?おはよお」
無二「おっ、おはよ………ゆきと絵美、昨日あれからすぐ帰った?」
「少し気になることがあって……」
ゆき絵美「あっあたりまえやん!!うちら無二ん家長居したら迷惑なると思って……」
無二「そんなことはないけどねっ……了解」
そうこうしているうちに、学校に着き担魔がクラス全員に話しかけてくる。
担魔「今日は実際に召喚練習を行う。といっても、簡単な愛魔<基本的には従順になつく、小悪魔的存在>を呼ぶだけなのだが……
では、男子女子共に、練魔クラスに移動しなさい」
絵美「じゃあゆき無二一緒に行こう!あたしたち魔方陣や召喚とか、はじめてだからドキドキするよね!」
ゆき「無二ももちろんはじめてなんだよね??楽しみだよねっ!」
無二「うっうん、たったのしみだよね!」
3人で練魔クラスに移動し、さっそく授業がはじまる。
ゆき「絵美、無二今日も一日よろしくね!」
担魔「よし、じゃあここで担魔がおまえたちに見せる<虹の息吹>をはめ込んだ杖で
使い魔を呼び出すのでよく見ておくように!!」
「この召喚技法は脳内でイメージした姿の、愛魔を現世に呼び出すもの。では、さっそく……」
せっせと魔方陣を描き、担魔が呼び出したい色をイメージし、降臨させはじめる。
教室にいるのに、ピンクの雲が頭上を覆い光を放ち始めた。
「どごーーーん!!!!!っ」
光と煙の中から、小刻みに動く生物が姿を見せ始めた………
みみ、みみ、しゅりしゅり………
目がくりくりとし、もふもふしていて、尻尾がピンクで、三日月の形のかわいらしい召喚獣だ。
クラス一同「かわいいーーーーー!!!」「な、なんて愛らしい動物、かわいすぎる><」
絵美「うちの担魔て本当ごりごりの顔に似合わずこ、こんなかわいい生物を呼び寄せるなんて驚くねんけど……」
ゆき「ちょっと絵美っ、聞こえちゃうよ!静かにっ」
担魔「えーー、そんなごりってる担魔だが、先生の素晴らしきお手本を参考に、各自実践して覚えて行こう!
ただし、危険がありそうだったらすぐ中止にするからな!」
「杖はクラス分は用意してあるので、大事に扱うように。」
クラスの男子学生、女子学生がそれぞれに召喚しはじめる。
どごおおんんーーーーーーーーーーーーー!!!!
またもや愛らしい愛魔が、煙にまみれて出現したっ。
にゃふ、にゃふ、はにゃあ。。尻尾をふりふりし、人懐っこく目が透き通ったような生物が登場する。
絵美「ゆきい、あんためちゃ才能あるやん!!」
ゆき「えへへ、そうかなあ??」
担魔もゆきに一目おきはじめる。一方、無二も試行錯誤し必死に練習中なのだが……
絵美「どかーーん!!!おっついに呼び出せた??無二おめでと……??」
ゆき、無二は嬉しく思いお祝いしたい気持ちでいっぱいだった……が、
ぴちょ、ぴた、まるでこの世のものと思えないほどの泥まみれで、目が飛び出て異臭を放つ愛魔
が現れはじめる…
愛魔「げへへへ、ごふごふっ%&$%&#!!」
絵美「無二~~あんた一体何呼び出したねん?!!」
目を丸くし驚く絵美。
無二「てへへ、失敗失敗……うんっ失敗は成功の元!!だよね☆」
ゆき「無二ってば、なんでもそつなくこなすのに呼び出す事については、失敗がデフォになってるもんね……」
担魔「よしよし、みんないい感じに呼び出せてるなあ。数人を除いて………って笹島あ!一体何しでかしたんだ??」
「よし、聞いてくれ。教室中が煙と愛魔だらけになったんで、悪いがすべて消しておくから。」
「時間もあまりないし今日はそろそろ終わりにしよう。」
担当魔[はあーーー!!!!」
全体の使い魔たちがもとの世界へと帰還しはじめる。
物陰から奇妙な笑い声がし、何かが動く影にこの時は気づいていなかった。
絵美「あああうちの、あいあいあいまちゃんも見せたかったねんけどなあ……
笑 あーあ、全く残念やわあ……」
「とはいえ、うちは特に魔力もなくみえちゃいけないものが……
みえてしまうくらいねんけど…」
そうして、あっという間にその日は下校時間となる。
絵美「あっ……そうそう、思い出したけどちょっと気になる事もあるし無二ん家もう一度いかへん??」
ゆき「あたしも賛成かな。無二さえよかったらなんだけど……」
無二「私は、うんいいけど。じゃあ、また三人で帰ろうっか!!」
しばらく歩いていると、絵美があることに気づきだす。
ゆき「あれっ?!確かこの辺だったはず……え?なんで……??」
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