寝取り返したくない!〜何でクズを自分の女にしなきゃいけないんだよ!〜

龍百

第1話

「ごめんね雷斗くん、私雪華くんと結婚するの♡」

「…何で、どうしてそうなったんだ?」


俺は、何も悪い事はしてない…


「だって雪華くんとの夜、気持ちいいんだもん」

「…は?」


えっ婚前交渉したの!?アホか!?

この街でそんなことしたら嫁の貰い手いねーぞ?


「…だから、この村から出ていって♡私はこの村で幸せになるの、それには貴方が邪魔なのよ♡」


「お前馬鹿かぁ!?いくらこの街で幅を利かせてる奴の子供でも流石に庇いきれねーよ!俺が出ていっても色々手遅れなの!分かる!?」


「はぁ?そんな嘘ついても無駄よ、私は雪華くんと幸せになるの、嫉妬してないで出ていきなさい!」


こいつアホ過ぎるだろ!?

えぇ…?もうなんか、冷めたし、こいつが婚前交渉したって事だけ広めてこの街、出ていくか…


「分かった、だけどこれから俺とお前は他人だ、頼むから俺に迷惑は掛けんなよ」


どうせ破滅するだろうからな…

こうやって釘を刺して置こう…


「そう!じゃあ今すぐ出ていってくれない?もうこの家は私の物なの」


えぇ…?いや、俺の家から俺を追い出すの?

…こいつ本当に常識を知らねぇな


「…まぁ良いよ、じゃ、俺はお前の親にお前が浮気した事だけ伝えて出ていくわ」

「ふん!そうしなさい!このグズ!」


訳のわからん罵倒された…

マジで何なんだコイツ…


ーーー


「明石さん、俺、この街出ていきます」

「…は?な、なぜ?」


めっちゃ困惑してる、まぁ急にそんな事言われたらそりゃそうなるか


「いや、麻里が浮気して婚前交渉までして俺を追い出したので…」

「…はぁ?え?本当に?」


困惑が酷くなってる…

アレ考えれば考える程ありえない事だからな


「本当です、とにかく私は出ていきます、さようなら、今までありがとうございました」

「…分かった、娘には私からキツく言っておく、幾らかの援助しよう」


…そんな、簡単に認めてくれるのか

一応家単位で決められた大事なのにな


「…ありがとうございます」

「いや、娘の不義理は私の罪、私に出来る事は何でもしよう」


…そうか、マジでなんでこの親からアイツが産まれたんだろうな


まぁ、明石さんには申し訳無いがやりたいこと…探索者になってみるか!


「明石さん、今までありがとうございました」


ーーー


「雷斗、恋人を寝取られた気分はどうだい?」

「いや、最高だわ、あのクラスの馬鹿と結婚するよりお前に寝取られた方が多分俺幸せだもん」


ここまで全て本音だ

元恋人にここまで言わせるとかアイツも相当だな…


「は?強がらなくて良いんだぞ?悔しいだろう?」

「いや…だって婚前交渉した事を自慢気に話して来てしかもそれを指摘したら嫉妬してる!ってさこんな女と結婚したいか?」


「は…?婚前交渉の事を言ったのか!?しかも私の名前を出して!?」


だよなぁ…そりゃそうなるわ

だって予想以上のアホを寝取っちゃったんだもんな


「く…クソッ!覚えとけよ!次こそはお前にトラウマを植え付けてやるからな!」


えぇ…アイツが好きだからとかでは無いんだ…

…あほくさ


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