38.健康茶

パソコンでのオンラインゲームにハマっていた頃の話。イベントの関係で、部屋から一歩も出ずに数日間プレイし続けたことがある。

事前に食料と衛生用品を準備したが、途中で衛生用品が尽きてしまった。が、食料と違って代わりがきくので、間違えないようフィルムをとった容器で用を足していた。

寝不足で朦朧としながらも、ボイスチャットで相手と協力したり敵を罵倒したりとイベントを満喫していた。白熱した俺はすっかり喉が渇いて、近くのペットボトルに口をつけた。

「にっが!」

その瞬間の衝撃たるや。

思わず吹き出してディスプレイは汚れるし、大声を出したせいでチャット相手には驚かれた。

しばらく待ってもらい辺りを拭き取りペットボトルを見るがラベルはない。

健康茶なんて買ったかな。

確認はできない。数日前の俺が、乱れた食生活が続く自分の体を案じて買っていたのだろう。良薬口に苦し。我慢して、ありがたく飲み切ることにした。


そのあと俺は病院に搬送された。

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