タツのセルフNTR鍛錬と登校&学校メントレダブルはキツイよ

クリスマスディナーの帰り道。

 アイカの目が少し腫れていた…俺が無様に泣き始めたから、つられて泣いたのか?

 だったらその涙はなんのため…?


「ねぇヒロ?今日は最高のクリスマスだったよ♥この後はさ…どーするの?…」

 もし、知らなかったら…俺とアイカは今晩、俺だけ初めてのアレをしてたのかな。


「ちょっと恥ずかしい所、見せちゃったからなぁ。もう遅いし明日はまだ学校だし、今日はちょっと道場に学校の荷物置いてあるから取りに行ってから帰るよ」

 まぁ無理だな、俺にはそんな性癖はない。ネトとスワップ、穴兄弟なんて無理だ。


「道場…そっか…ん…そーだね!じゃあまた明日だね♫それじゃ!改めてメリークリスマス!良い夢見てね」


 今、俺が見てるのは悪夢なんだけどなぁ…

 

「おう!また明日!愛してるぞ!」


 アイカを家の前まで送って、手を振る。また変な間だ。

 

 何故だろう。昨日のNTR以来、自分の目線が変わり、色々分かった事がある。

 アイカは不自然な態度が多過ぎる。

 これはこのまま様子を見たほうが良いかもな。まだ完全に振り切れていない気持ちと、俺の16年間が何も知らないまま終わるなんて駄目だ…と訴えてくる。






 クリスマスだってのに、モヤモヤしたまま終わるなんてなぁと思いながら道場のドアを開けた。

 


「これいじょうひやめれ!♥くるう!くるる!くちはやめへ!♥ピロ!まけてしゃう!ムグ♥ンゴンゴ♥」


 そこには俺のあげたペンケースを右手で口に突っ込みながら、打ち込み用の木人形に腰をヘコヘコ、胸をグリグリ、体液という体液を垂れ流す、人間の尊厳を失った聖夜不適合忍の姿だった。


 クリスマスになんて事を…俺は素早く暗所でも月明かりだけで綺麗に写るスマホカメラを向けた。最近、盗撮ばっかりだな…


「わらひは!らつでしゅっ!♥あれぇ?しまっら!♥これしぺんれーすに、しょーらいがばれら!♥ビロ!しゅまんまん♥」


 舌を出し嬉しそうに白目を向きながらアヘ顔で難解な言語を繰り出す発情動物忍。聞く限り、どうやら淫乱くの一はサンタさんの贈り物であるコケシペンケースと闘っているようだ。何やら対魔忍がよく食らう、卑猥な攻撃にノックアウト中らしい。

 俺にすまん的な事を言ってるが俺は何か関係あるのか…?あぁ、NTRのつもりか…アイカと比べて全くショックが無いな、うん、無い。

 タツワールド全開だ…それ、一応クリスマスプレゼントなんだが…


 何かギャーギャー騒いだ後、床に転がりペンケースをじっと見ている。ブツブツいった後、股の前開きを広げ、おもむろにケツにペンケースを挿し始めた…呻きながらマフラーや手甲を取り等装飾品を取り、全身タイツのほぼ生まれたての姿で何か言っている。

「変身が、解けて…龍虎になってしまっらぁ♥」

 

 よし、好都合だ。いい台詞言った、言質とった

。こいつは基本邪魔だからな。タツじゃないってうるさいからな。自覚してもらおう。


「そこまでだ!タツ!サンタさんを愚弄するのはやめろ!そこはアメリカだけ!日本じゃ早い!」


「た、たた、た、タツらない!♥」


「嘘つけ!さっき変身が解けたって言ったな?龍虎って言ってたろ!」


 ズブブブブブブ


「うびぃ!♥ふういんした!これし、ふういんした。ビロが前の鍵をあけないからら!うしろでふういん!」


 おいぃ…こいつやりやがった…まぁこいつ筋肉馬鹿だからガバガバにはならんと思うけども…


「たつこはこんなこと、しらい!♥タツはかれんらしょうじょ!♥といれいかない!♥」


「異議あり!既にこのスマホにありとあらゆる証拠がある。タツ!お前は詰んだ!明日からは俺の言いなりだ!ありがとう!タツ!さようなら!タツ!」


「いいなりっ♥タツらない♥しゅ、しゅまほよこしぇ!♥まてぃぇー♥(パンッ)グヒィ♥(ドサッ」


 スマホを取ろうとしてきたが幼児と同じ程度の速度なのでサッと避け、コケシの入ってるケツをパンッ!と1叩きすると崩れ落ちた。

 俺は荷物を持ちタツを見る。

 タツはアヘ顔全身タイツでこちらに手を伸ばし嬉しそうにしたまま気絶している…

 普段少し釣り上がっているキリッとした目と眉毛が、今はアヘっている為に吊り下がっていて何とも情けないが、175センチ近くある身長と鍛えているが、ムキムキではないのでスタイルは良い。

 顔もまぁそれなりに良い。対魔忍とか言っているが、あのアヘ顔主人公に似てない事もない。つまりキツめ美人だ。

 奇行さえなければ性格も良いと思う。正直自慢できるだろうな。しかしなぁ…


 タツと付き合う未来か…今は無理だな。

 この前まで鳩胸だと思って胸を揉みまくったり、金玉クラッシュとか言って股間を触ったり、ずっと俺よりでかいチ◯コで憎いと思ったらモリ◯ンだったりと、男と勘違いしていた期間が長すぎて、いきなり恋愛感情とか湧く訳無い。エロい友達だ。

 とりあえずグロッキー忍者タツを抱えて、歩いてすぐの一階にあるタツの部屋に投げ込み家に帰った。


 自分の家に帰りアイカの部屋を見る。カーテンをちゃんと閉めていないのか、中が見える。

 今は夜10時、アイカの部屋に人の気配は無い。

 チャットアプリで「おやすみ!また明日」とだけ送る。

 すると「私も今から寝るところ!おやすみ」と返事が…お前、部屋にいねぇんだが?

 何ですぐわかる嘘をつくのか…ディナーでの態度は何なんだ?

 今となってはいくらでも疑うことは出来るが、今日はもう疲れた。とりあえず寝よう…





「はぁ・・・気が重い・・」


今日は終業式、明日から冬休みだ。


高校入学直後から付き合っていた俺とアイカは、アイカの部活がなければいつも一緒に登校する。

 今となっては、あの明るい態度が苦痛でしか無いが、一緒に登校する時はアイカが必ず家に呼びに来る。


 ピンポーン!


「おはようございます!朝ごはん手伝いますね」

「アイカちゃん おはよう~いつもありがとね〜」


  母親との雑談が聞こえる。 アイカはうちの家族と仲が良い。 当たり前だよな、生まれ時から知ってるんだから、もし分かったら母ちゃんはどんな気持になるんだろう…この関係もいまは辛··


「あら?タっちゃん!?どうしたの急に?久しぶりだけど・・・何も言わないで勝手に入ってくるの・・変わってないのね…」


 は?


「おかあさん。 ヒロに命令されてきた! きました。どうすればいい?ですか?今日からヒロの言いなりだ、です。」


 ちょっと・・・


「ちょっとタツ!?何いきなり来てんのよ!一人で行きなさいよっ!帰ってよ!」


「アイカは関係無いだろ?おば、おかあさん。 マフィン持ってきた。 これて皆で朝マ◯クごっこやろうぜ。ハムある?」


 タツは人見知りが激しいが、 昔から知っているうちの両親にはタメ口で喋る。うちの親もそういう動物としても対処する。田舎の家でシカが入ってくるのと同じだ。 つーか何してくれてんだアイツ。  

 アイカが俺の親の前でタツにマジギレしてるし、母親も困惑している。

 俺はNTRメンタルトレーニングをしているのであって、謎の修羅場トレーニングをする気は無い。


 俺はギリギリまで寝たふりをしていたが、胃もキリキリしてくるので、空気となりながら食卓についた。

 困惑母、キレてるアイカ、俺の目玉焼きを勝手に挟みエッグマフィンが完成したタツ。


「どういうこと?命令されてきたって…」

  母が俺に耳打ちする。


「いや、俺が聞きてぇよ。俺が一番分からない」


 アイカがタツを存在しない事にして、何気ない会話を振る、適当に相槌や返事をする俺や母。

 しかし気になるのは、タツの髪、腰の辺りにまであったロングの髪がアゴのあたりまで短くなっていて前髪も短くなっている。てか、アイカと同じ髪型じゃねーか。凄い煽り方だな…

 しかし、じっと見ているとアイカの頬が膨らむ…こんな仕草も好きだったなぁ…じゃなくて、何で俺が怒られるんだ。食卓に大型動物がいるんだよ、そりゃ見るだろ?

 なるべく空気になりながらさっさと学校に行こう。そして教室で問い詰めてやる。




 終始不機嫌なアイカと昇降口で別れ、教室へ入る。

 そして不機嫌な原因のタツだが今日はやたら距離が近い。

 ちなみにアイカとネトは同じクラス、俺とタツが同じクラスだ。こうなることが予測されたかのようなクラス展開だ。もし最初からアイカと同じクラスならNTRを防げていたのだろうか?

 

 そんな事を考えているとタツが近寄って来て囁いてくる。


「今日例のアイツラ、多分部活の時に部室でやるぞ?ざまぁしよう。クラス全員、NTR中の部室にヒロの誕生日サプライズパーティーって事にして呼ぼうと思う、どうだろう?」


 本当にタツはざまぁ好きだなぁ、どこで知ったんだそんなやり口。そもそもする気は無いのに…つか、ふざけんな!それ俺がざまぁされてるじゃねーか!クラスの皆、俺が付き合ってる知ってんだぞ!俺がNTRされてる所を盗撮しているのをクラスメイトに晒すってどんな罰ゲームだ…


「何で今日やるか分かるかって?機械に頼らない、自力で盗聴しているからだよ。オレに任せろ。それより…なぁ…ヒロ…♥」


 聞いてないし何やら熱視線になったが、どういうつもりか?


「オレはタツそのもの何だが、あの謎のくのいちにはどのような処分を下すんだ?♥」


 何だよ、タツそのものって…あぁ別人風にしたいのか。馬鹿か。そもそも別人だったら何で一言も話していないお前が知っているんだよ。その設定ならお前に最後に会ったのが3日前になるだろ。


「どうもしないよ、冬休み、大事なシーンの時は家で正座してもらうぐらいだ」


 ガタンッッ!


 急にタツの目がカッと開き、掃除道具の入ったロッカーに押し込まれた!タツも一緒に入ろうとするが面積がでかいのかドアが締まらず、一度俺を押し込んだまま中の掃除道具を全部外に放り出して無理矢理入ってきた。クラスがざわめいた。

 さすがに私立の制服、女のコらしい可愛らしいデザインのブレザーだ。さすがに対魔忍と違ってブレザー姿の女性を殴るのは気が引けたが、ロッカーの中で腕が上がらないので、下っ腹を殴る。


「ムフッ♥ヒロ…皆の前で…ボルチオはしゅごい♥」


 もちろん殴っても全く引かず、無理矢理ロッカーに入ってきてドアを閉めた…縦長で横幅は大人1人が入れるサイズだ、凄まじい密着感…しかも俺の手が左手はタツの胸、右手は股にいっている…これ、先生に開けられたら停学じゃね?

 朝のホームルーム前だからクラスには大分人がいた。ロッカーの外でザワザワ聞こえる…ヤバいな、この発情熊女ヤバい。どこだ?どこでヤバいスイッチ押した?


「ヒロ、これで二人きりだ。誰にも聞こえない。さぁあの女忍者に何をするのか教えてくれ。アレはタツではないが気になって家に凸しちゃったよ♥さぁ早く!♥」


 あんまりこういう事はしたくないがしょうがない…


「おい、タツ、いい加減にしろ。あんなもん誰が見てもタツだ、何だったらクラスの前で昨日の変身解除対魔忍1人エロ対決動画流すぞ」


 俺はスマホを取ろうとしたが、コレが失敗だった。ポケットに手を入れようとしたが股に挟まった手が動かず、力ずくで抜こうとしたら逆に奥に行った。タツのケツの方に…コイツ…まさか…ペンケースまだ入れてる?


「ヒャギィ♥タツらっ!はやや!入れれらい!タツらしらい!♥」


「オメーふざけんな!ペンケースケツに入れっぱなしじゃねーかっ!早く死ねこのバカ!」


ザワザワ

「ねぇ、今、藤原さんの声で『勃った!早く入れて!勃ったんだから』って喘ぎ声とともに聞こえたんだけど…ヒロ君って彼女いたよね?」

「いま、ヒロの声で『ペニスケースケツに入れろ、早くシゴけこのバカ』って言ったよな…」


 ロッカーの外から不穏な声が聞こえる。俺の想定しているメントレは、違う、そうじゃないんだ。


「わらひが!対魔忍スーツもっれきてるの知ってれ!野糞の写真はっれ!みんなのまえで野糞ギヒィっ!?♥」


 とりあえずこのクソ馬鹿を黙らせる為にペンケースを出し入れした。俺のクリスマスプレゼント…このまま抜いて捨てようかと思ったが、ここでウンコクサイこけしのペンケースを持った男がクラスに現れたら、浮気スカトロマンとして俺の残りの高校生活が終わるだろう。まだ1年のクリスマスだぞ…


 「オラァアアアァァァ!!!」


 俺は体重をかけ、ロッカーを中の俺達ごと倒した。

 勢いで出れればと思ったが残念ながら入り口が下にいってしまい俺が押し倒す形になってしまった。


「はわわ♥はわわわわ♥とうとう!とうとうおしたおされちゃった♥アイラざまぁら!オレがラツら!♥ラツをぐちゃぐちゃにしれえぇぇぇぇ!♥ブっ!?」


 凄い勢いで腰をヘコつかせる変身関係無く発情する対魔忍の口を、フリーになった手で塞ぐ。

 さらに横にロッカーを倒し、衝撃を利用してそのままタツの股に膝蹴りしながら押し出しロッカーから脱出に成功した。


 「ブヒィっ!♥イギィィィ!!♥ビロ♥しゅっき♥」


 教室の後ろでもんどりうつタツ…みんな座っている…アブねぇ…残り2分で先生が来るところだった。


 俺はビクンビクンしているタツを特等席である一番左後ろ(教師によるタツ監視席)に座らせ席についた。


 クラスの友達に聞かれたが、いつものタツのアレだよというと納得してくれた。タツの評判は悪い(笑)


 さて、そんなことより今日の放課後…部室か…

 

 俺はこの時、このロッカーの件がさらなるNTRメンタルトレーニングを誘うとは知らなかった…




 

 

 









 

 


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