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「おじさん、…ありがとう。」


 絞り出すように言う少女の言葉に、



「こちらこそ。」


 そう告げた男性も、ネコに向かい合います。




「キミがいて、私の人生はとても豊かで幸せなものになった、ありがとう。」






「私も!とても!ネコさんと会えて、とても幸せだった!これからも思い出して幸せになる!!…ネコさん!ありがとう!!」



 泣きじゃくりながら、少女も必死にネコに話しかけます。




「ありがとう。」と男性が、


「ありがとう。」と少女が、



 冷たくなったネコの体をなでながら、2人はそっと、ネコを悼みました。







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