ファンタジーをぶっ飛ばし?! 宇宙戦艦無双

個野阿堂

第1話 まさかの裏切り

「勇者は血に還れ」


何だそれは、冗談かなにかだと思いたかった。

学校でいじめられていた僕は、何故かイライラしていたいじめっこ達に、いつもよりひどい暴行を受け瀕死になっていた。

このまま死ぬのかと思った時、この世界に召還された。


瀕死状態だったからか、魔法を見て驚いたからなのか、回復魔法をかけられた時の衝撃が凄かった。

瀕死状態から回復するまで、召還直後5日程眠り続けたらしく、召還に失敗したと思われていたらしい。


目覚めてからは、テンプレでお馴染みの、王様から魔王がなんちゃら的な話をされ、最初は僕には無理だと断ったりしたが、ステータスを鑑定した結果、レベル1で普通の町人の10倍あるステータスと【習得効率アップ(極)】というチートがあった為、最終的に魔王討伐をする事になってしまった。


そうして僕は、異世界から召還された勇者として、魔法とスキルを頑張って覚え、魔物と戦いレベルを上げ、ナゼか装備を自分で作ったりしつつ、仲間達に助けられながら何とか魔王討伐を成し遂げた。


魔王討伐記念のパレードが終わった後、僕を元の世界へ還す話になって、今日はいよいよ元の世界へ還してくれるはずだった。

でもそうじゃないのは、すぐに分かった。

何故なら心臓を貫くように刺さった剣とこれまでの事を思いだした走馬灯が証明していた。


「ゴフッ、ど…どうして、還れるは…じゃ」


「あぁ…そうだ血に還れ」


「ヒ…」


「それが勇者の運命だ」


剣を抜かれ召還の間の魔方陣で倒れた僕は、咄嗟に回復魔法を使おうとしたが、使えずにそのまま意識を失った。

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