第398並行世界 公爵令嬢ドロップキック

 あの、他の方には内緒にしてくださいよ? 私、あの瞬間を美しいと感じてしまったのです。

 いえ、もちろんそんな風に感じてしまうのはいけないことだとは重々承知しております。でも、あなたもあの場に居合わせればきっと私の気持ちを少しは分かるはずです。

 だって、それはそれは見事な……


 ドロップキックでしたもの。


「公爵令嬢ドロップキック・鉄茨と雷の死闘」より

https://kakuyomu.jp/works/16816927863106058954


●独自の決闘文化

 第398並行世界の正方王国と呼ばれる地域では、神前決闘と呼ばれる文化が存在する。

 神前決闘は当事者達の話し合いでは解決出来ない問題に対して行われ、勝利した者の要求、あるいは主張は正当な物として扱われる。

 ただし決闘の実施は当事者達の合意だけでなく、神の許可も必要である。正方王国は神(を自称する超自然知性存在)が軽度の監視を行っており、神が決闘の実施を妥当と判断した時、天使が派遣されて神前決闘の実施が宣言される。


 神前決闘には特別な役割を持つ二人の天使が派遣される。一人は決闘の審判役である〈公平の天使〉、もう一人は決闘の様子を言葉で神に伝える〈言葉の天使〉である。

 決闘の結果は絶対であり、たとえ正方王国の国王であってもそれを受け入れなければならない。


●斎藤幸子

 正方王国のリヴィングストン公爵夫人は第2並行世界からやってきた。彼女は斎藤幸子という名で、かつては並行世界調査機関に所属していた。

 山田花子の襲来によって第2並行世界の文明が復興不可能となったとき、並行世界調査員であった彼女は、並行世界間航行機を使ってこの並行世界に避難してきた。


 彼女は正方王国のリヴィングストン公爵と接触し、第2並行世界の技術と彼女が持つ知識で領地を発展させるのと引き換えに、リヴィングストン領における永住権を要求した。

 その後、幸子とリヴィングストン公爵の間でなにか思うことがあったようで、二人は結婚。これによって幸子はリヴィングストン領における永住権を得る。

 

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