白銀の冷たさと、青春のまどろみと、戦場の死の気配。その混じり合う先に

舞台は大国に蹂躙されようとする北欧。
人を拒む様な冷たさの中に潜む美しさ。

主人公たち学生兵は、我々と同じ平和な時を過ごしてきた若者たち。
まどろんだような、ふわふわとした青春の雰囲気。

対するは、生きていて、考えて、撃たれれば血を流す、同じ人間である敵兵。
そんな彼らとの血のぬくもりと立ち上る匂いを感じさせる攻防。

主人公たちの無理やりに吹き飛ばされた青春とその結末を、淡々と、あるがままに、それでいて鋭く描く素晴らしい作品です。

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