第26話 個室

そう、この“女子トイレ”は“狭い”のだ。

確かに逃げるのにはいい場所ではないが“戦う”場所なら、狭い所で有ればある程、どんなに動きが素早くても攻撃を避けづらくなり、当てやすくなる!

しかも、床に沈んでいるのに、わざわざ避けて泳いできたと言うことは…

私は急いで、個室の方へ走った。

「つんちゃん!?」

「……ほう……」

田中さんは私が何をするか理解したようだが、千隼君は私の急な行動により驚いているようだが、今はそれどころではない。

自身の“命”がかかっている。

走るたびに、トイレのタイルはキュッといやな音がなる。

生命の危機のせいか、何気ない行動でも生きてると実感してしまう。


「※°>〒$○5°:<・-/」

化け物は何かを無数の口で呟きながら、私を泳ぎながら追いかけてくる。

そんな事を私は気にしないで個室の中に入った、扉は個室の内側に下がってある。

化け物までの距離はまだある。

ここまで、計算通り…

あとは、この扉を“閉めなければならない”

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